桃色の指先と翡翠の憂鬱 53

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ラ｢ごめん、夕飯中？｣

佐｢ラウ食べた？｣

ラ｢こーじくんいないから、めめと2人でデリバリーのご飯｣

阿｢こーじはどこいったの？｣

ラ｢今夜は撮影が押してるって｣

佐｢2人でうちに来ればいいのに。今夜はとーまちゃんのハンバーガーで、ガチ美味いよ｣

生｢ラウ、まだあるけど食べる？｣

ラ｢いいの？美味しそうだなーって思ってた｣

生｢阿部さんが、少なめってパティが余ってるから｣

阿｢ハンバーグは1個で満腹…｣

真｢で、ハンバーガー食いに来たの？｣

ラ｢違うよ。さっくんとさなぴーと自主練｣

佐｢にゃは。俺もラウ誘おうって思ってたとこ｣

川｢僕は行った方がいいかな？｣

ラ｢自主練じゃなくなっちゃう｣

生｢すぐに用意します｣


斗真さんがキッチンに入って、ラウの分を作りに行った。

佐久間とラウと真田くんで演技の話をして待ってる。




俺のスマホと川島先生のスマホが同時に鳴って、顔を見合わせて電話に出た。

俺の電話の相手は教務主任だ。


阿｢阿部です｣

教｢阿部先生、旦那は酒飲んでる？｣

阿｢いえ｣

教｢内部告発が私書箱に届いて、深澤さんから連絡もらったところ。今から学校来れるかい？｣

阿｢行きます｣

教｢夜道に気を付けて｣

阿｢はい｣


川島先生の電話も終わってた。

川｢斗真、学校から呼び出されたから行ってくる｣

生｢はい｣

阿｢佐久間、遅くなるかもしれないから先にお風呂入ってて｣

佐｢にゃす｣

川｢さなぴー、2人が暴走しないように止めてね｣

真｢うん｣

クローゼットに仕舞ったスーツの上着とバッグを取りに行って、川島先生と一緒に家を出た。



地下で川島先生の車の助手席に乗って、シートベルトを締めるとすぐに車を川島先生が発進させた。

阿｢如恵留には誰から？｣

川｢深澤さんです｣

阿｢内部告発ってなに？｣

川｢生徒と教師の交際疑惑です…｣

阿｢…｣

川｢疑惑ですから。焦ってはだめですよ｣

阿｢うん｣



生徒と教師の交際…。

俺は教師を糾弾することも、肩を持つことも出来ない。

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