桃色の指先と翡翠の憂鬱 53

・ ページ34

真｢そしたら俺らも休み？｣

佐｢さなぴーは俺と稽古｣

阿｢佐久間とデートしたいんだけど…｣

佐｢んー。しばらく休み合わないよ｣

阿｢佐久間に合わせるから｣

佐｢うんっ。あべちゃんとのえちゃんと3人でデートしようね｣

真｢さっくん、阿部さんは2人でって意味だと思う｣

阿｢3人でいいよ。どうせ、誘えば良かったっていつも思うから。さなぴー気を遣ってくれてありがとう｣

佐｢俺がプラン組んでいい？｣

阿｢うん。楽しみにしとく｣


佐久間がプランを組むなら聖地巡礼だろう。

それか家でアニメぶっ通し企画。

どっちでも佐久間が楽しげに笑う顔が見られれば俺は満足だ。



頭を撫でて、髪の毛が乾いたか確認のために触ると佐久間が俺の手を掴んだ。


佐｢あべちゃん、俺は猫さんじゃないよ｣

阿｢乾いたかなって｣

佐｢触るならこっち、暇そうな星月夜ちゃんにして｣

ノートパソコンの上に伸びてる星月夜を渡されて頭を撫でる。

阿｢銀世界とはーちゃんは？｣

佐｢2人で寝てると思う｣

阿｢星月夜ははーちゃんに場所取られた？｣

青い目と黄色い目のオッドアイがいつにも増して輝いて見える。

花時雨は寝る時は銀世界に寄り添ってることが多い。

遊ぶ時は元気が有り余ってる星月夜で、必ず兄2人どっちかにくっついてる。



阿｢星月夜はほんと星みたいに綺麗な目だね｣

佐｢あべちゃんの目も綺麗だよ｣

阿｢ありがと｣

佐｢あべちゃん寝ないの？｣

阿｢仕事する｣

真｢今から？｣

阿｢今から｣

佐｢じゃ、俺も一緒に寝るから寝よ｣

阿｢さなぴーとアニメは？｣

佐｢さなぴー、明日でいい？｣

真｢うん｣

佐｢あべちゃんも寝る時間大事にして｣

阿｢佐久間が言うなら…｣

真｢さっくん、またね｣

佐｢さなぴー念の為おやすみ｣

阿｢俺が寝たらアニメ見る系ね｣

佐｢にゃはは｣


佐久間が大声で笑って、真田くんに目配せしてから俺の手を引いて主寝室に入った。

川島先生はヘッドボードに寄りかかってノートパソコンを開いてる。


川｢もう休まれます？｣

阿｢如恵留、起きたの？｣

佐｢のえちゃん、目をつぶってるだけでも休めるよ｣

川｢夢の中で良いアイデアを思いついてね、斗真と話してくる｣

阿｢如恵留、戻るまで待ってるから｣

川｢僕にお構いなく｣


俺の意見は何処吹く風だ。

俺に寝ろ寝ろって言った佐久間の顔も驚いてた。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す