桃色の指先と翡翠の憂鬱 44

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次の別宮までは車で40分。

2台で分かれて行くより、6人で話してられるから1台にして良かった。



照｢着いたよ。とおのみやって別名があるところ｣

佐｢なんて読むの？｣

川｢たきはらのみや｣

深｢そのまんまじゃん｣

阿｢瀧原宮｣

照｢ここ、ゼロ磁場って人気なんだよ｣

真｢ゼロ磁場？｣

佐｢物理の先生どう？｣

阿｢ゼロ磁場核磁気共鳴って分析方法は知ってるけど…｣

深｢難しそうだなっ｣

阿｢そもそも磁場をゼロにするのには、電磁石ってコイルで相殺させるんだけど、その実験場は大掛かりな装置で…ってごめん。科学で証明されたわけではないと思う｣

川｢阿部先生、方位磁針持ってますよね？｣

阿｢うん。待って、バッグに入ってる｣

照｢リョウ、方位磁針持ち歩いてるの？｣

阿｢天体観測には必須アイテム｣

佐｢早見星座盤もあるし、あと10倍ルーペもあるよ｣

真｢何でも持ってる…｣

バッグから方位磁針を出して見たけど、北を赤い針が指した。

何かおかしいところはない。



川｢科学が全てを証明出来てる訳では無いですから。そもそも参拝してる時点で、見えない力を認めてるんですよ｣

佐｢そうそう。まだ、謎はいっぱいだよ｣

照｢さっくん好きだよね｣

佐｢うん｣

佐久間がアニメで説明された看板をを眺めて戻って来た。

佐｢漢字難しい｣

川｢読み仮名振ってあるよ｣

佐｢読み仮名も難しい…｣

阿｢佐久間行くよ｣

佐｢うん｣

鳥居の前で一礼して参道を歩いていく。


照｢これがねじれ杉だよ｣

左回りに木の幹が捻れた形で成長してる。

川｢ねじれていない杉もあるし、不思議ですね｣

阿｢うん。どちらもあるのは、おかしいね｣




さらに参道を登って、ひーくんが橋を渡った後、途中で曲がって石段を降りて行く。


照｢さっくん、この石見て｣

佐｢おおおおぉ、ハートだ｣

真｢ほんとだハート｣

深｢先生どう？｣

阿｢これだけ石があればね｣

川｢ここで手を洗うんですか？｣

照｢うん。内宮と同じ｣


水深が浅い川で手を洗った。

水が驚くほど冷たい。

また川島先生にハンカチを借りて拭いた。


佐｢ねね、蟹さんいる｣

深｢え、どこ？いないよ｣

佐｢いたもん。ぴゅーって走って行ったよ｣

真｢綺麗な川だから、いてもおかしくないね｣


参道をまた歩いて進んで、瀧原宮の前に到着した。

瀧原宮、瀧原竝宮、若宮神社、長由介神社と川島神社の順番で参拝した。

長由介神社は川島神社と同じ社。

ここは2つ一緒に祀られてた。

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