桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

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中に案内されて、席に座った。


阿｢色々あるんだね｣

佐｢俺、月見にする｣

川｢僕はえび天乗せ｣

阿｢じゃぁ、俺はとろろにするね｣

川島先生が飲み物も一緒に頼んでくれた。

川｢別宮、あと何箇所なんですかね｣

佐｢ひかるに聞いてみる｣

佐久間がスマホでひーくんにメッセージを送った。

阿｢検索すれば良いよ｣

佐｢もう、送ったし、別宮全部行かないかもよ｣

川｢岩本さんなら全部行くと思う…｣

阿｢ひーくん様々だよね。あんな詳しいって知らなかったし、俺たち、順番とか知らないしさ｣

佐｢ひかるはいつもそうだよ。俺が行きたいって頼んだ場所、いっぱい調べてくれて、前なんか何分かかるか下見に行ったって｣

川｢実地踏査ですね｣

阿｢如恵留も行ったね｣

佐｢ひかるは努力家だから｣




頼んでた伊勢うどんが届いて、3人で食べる。

川｢柔らかい…｣

阿｢つゆが真っ黒だけど、辛くないね｣

佐｢船のよりこっちのほうが美味い｣

川｢柔らかくて甘くて塩分もあって、これはたくさん歩いた体には嬉しいですね｣

阿｢うん。癒される…｣

佐｢月見うまい｣


すぐに完食してしまった。

頼んでくれた横丁サイダーも飲みきってしまった。

これお土産に買って帰ろう。

瓶がレトロで可愛いし、五十鈴川の水ってご利益ありそう。


佐｢ひかるに電話するね｣

お店を後にして、3人で横丁を歩く。

佐｢うん。そっち行く｣

佐｢コロッケ食べてるって｣

阿｢コロッケ？｣

川｢食べ歩き中なんですね｣

佐｢うん。もう少し奥にいるみたい｣





横丁は民芸品や食べ歩きのメニューも多くて良い匂いがする。

佐｢ひかるーーー｣

佐久間が走り出して、ひーくんに抱きついた。

照｢さっくん｣

深｢感動の再会パート20くらい｣

阿｢適当すぎ｣

真｢伊勢うどん、どうでした？｣

川｢美味しかったよ。横丁サイダーにハマりそう｣

阿｢俺も。横丁サイダー好き｣

深｢俺たちも飲んだよ。あれ箱買いするかって、ひかると話してた｣

佐｢ラーメン美味しかった？｣

照｢薄いチャーシューで麺が見えないくらいあって、美味かった｣

深｢俺はもう満足だっ｣

真｢さっくん、あっちに松坂牛串あったよ｣

佐｢え。それめっちゃ美味そう｣

深｢そっち行くか｣


佐久間が真田くんと手を繋いだ。

もう片方の手はひーくんと。

真田くんVSひーくん、また始まりそう…。

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