桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

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佐｢ひかる、お守りって外宮と内宮同じ？｣

照｢少し違う。こっちは、豊受大御神が御祭神だからご利益も違うよ。買おうか？｣

佐｢んーん。頼まれたんだけど。あっちにするね｣

阿｢佐久間、何頼まれたの？｣

佐｢ちょっとね｣

照｢次は内宮なんだけど、歩くと遠い｣

川｢車で行きます？｣

佐｢車にする。ひかると2人なら走るけど｣

深｢なぁ、これ行かないのかっ？｣

ふっかがパンフレットを見てる。


真｢つきよみみや？｣

照｢月夜見宮｣

佐｢星月夜ちゃんと同じ名前｣

川｢阿部先生が好きそうな名前ですね｣

阿｢うん。好き｣

照｢行く？｣

真｢全部周りたい｣

佐｢俺も｣

照｢さっくん、水族館行けなくなるよ？｣

佐｢ひかる。正式な参拝したいんでしょ？｣

照｢うん｣

佐｢なら付き合うよ｣

阿｢ひーくん、俺たちわからないから任せるよ｣

川｢僕も神道に触れる良い機会です。楽しいですね｣

照｢わかった。月夜見宮は歩いて行こう｣



外宮から出て、ひーくんのに続いて歩いていく。

道路の真ん中だけ色が違う。ここは通らないでってことか。


照｢リョウと川島先生はわかるかな？｣

川｢はい｣

照｢神話では、イザナキとイザナキが神々を創造したとされてるけど、3姉弟わかる？｣

阿｢天照大御神でしょ？｣

照｢うん｣

川｢須佐之男命｣

佐｢月読命｣

深｢さっくん知ってるんだ｣

真｢さっくんはアニメでしょ｣

佐｢正解！｣

照｢伊勢ではツキヨミって呼ぶんだけど、祀られてる場所は少なくてここは珍しい場所だよ｣

阿｢勉強になるね｣

照｢アマテラスが太陽で、スサノオは海、ツキヨミは夜や月の神様｣

深｢こっちの月読宮は？｣

照｢そっちは分けて祀られてる｣

真｢岩本さん詳しすぎる…｣

照｢んー。まぁ、国民を守るってそういうことなんだよ…｣

佐｢神様も護るってことね｣

照｢遠くはないね｣

深｢ひかるが御朱印集め出したのも、警察官になってからだもんなっ｣


月夜見宮は、静かで人が少ない。

俺はここの雰囲気好きだな。名前のせいかもしれないけど。

阿｢この木は？｣

照｢御神木。楠だよ｣


俺と川島先生が手を広げても囲めないほどの大きな幹の木だ。

御神木にふさわしいほどの力強さを感じる。

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