青に溶かされて、 (ページ31)

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30滴目ページ31

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「なー、今日俺行きたいとこあるんだけどさぁ、いいよね？」
『あぁ、うん、そうだね』

私は寝不足でぼーっとする頭で適当にそう返す。誰のせいでこうなってるんだか。

休日になってもデートがしたいからと無理やり呼び出され、あちこち連れ回された私の体は完全に疲れ切っていた。

ショーウィンドウに写る私を見ると前の癖が出てしまったのか、おじさんに会っていた時と同じような格好をして、同じような笑みを浮かべた私がいた。

あーあ、結局また戻っちゃったなぁ。なんでこんなことになったんだろう。

最近からおじさんになんか会わなきゃ良かったのかな。

もっとママに関心を持たれるよう努力すれば、おじさんにその穴を埋めてもらえるなんて思わなかったのかな。

……もっと、人のことを頼ってたらこんなことにはならなかったのかな。

なんて、自嘲気味に笑いながら自分で自分の心をどんどん沈めていく私は本当にどうしようもないやつだろう。

「はい、着いたよ！」
『……は？』

ああもう、考え事をすると周りを見ないのは本当に良くない癖だな。

目の前には、あのときおじさんに連れ込まれかけたホテルがあった。

「おじさんと遊んでたくらいだし別にいいよね？俺これでも結構我慢してたんだよ？」
『…………』

なんだか呆れ果ててしまって、もう涙すら出なかった。

そう思われたって仕方のないこと。
だって確かに、私は体は売ってないにしろそういうことをしていたのだ。

全部、私が悪い。

ぜんぶぜんぶ、

私が悪いの？