【WT】白鬼夜行 -第二夜-【合作】 (ページ3)

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Aが泣き疲れて寝てしまったのを、なんとなく察してゆっくり目を開ける。

会った頃より薄くなっていた隈は、最近また主張し始めていた。可哀想に。

意図して少しばかりご飯を食べないようにしていたこの頃。なんでかと言えば、苦しむAがあんまりにも愛おしかったから。
映画を見て涙を流すAも、ストレスで弱っちゃったAも、そんな君が僕の名前を呼んで僕の服にしがみついているのを眺めるのも、たまらなく幸福だった。ってことに気付いたのが最近だから、実行に移してる訳だけど。

さらさらでふわふわの髪を優しく梳かす。今この時間、僕はゆっくりと君の夢を覗き見て、端から咀嚼する。
今日はすごく甘い、昨日までの悪夢が嘘みたいな蕩けた甘さに目眩がする。しばらく腹の底にこびりつくようなどろどろでぐちゃぐちゃな君の深層心理は、少し刺激的な味が好きな僕にはぴったりだった。
生クリームのようなしつこさは、正直言って好きじゃない。でも、君が見る夢ならなんだって食べてあげたい。だから嫌でも口に含むの。

だって愛ってそういうものでしょ？

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