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『え、なんで……？』
「なんでって、傘ないって言ったの自分じゃん」
『いや、そうだけどだって……』
「運良く仕事早く切り上げられたから迎えに来てあげたんすけど」
なにか不満でも？という顔をしてる彼を見て、まさか何も言わずに迎えに来てくれると思っていなかった私はじっと彼の顔を見つめてしまった。
そんな私を後目にシャークんは早く帰るぞ、と足を進めだした。
『え、ちょっと私の分の傘は？』
「は？……あ、そっかもう一本持ってこないといけなかったのか」
自分から迎えに来たくせに、どうやら私の分の傘を持ってくるといった考えは持ち合わせていなかったようだ。
まったく、ちゃんとしてるとか言ってたのはどこの誰だったっけ。
私は彼の隣に駆け込み、そのまま歩き出した。
あまり大きくはない彼の傘は2人で入るには狭く、どうしても肩が濡れてしまう。
そのことを抗議すると、彼はあーあー聞こえなーいと言いながらも私の肩を自分の方へ寄せ、私が濡れないようにしてくれた。
『もう、優しいんだか優しくないんだか……』
「迎えに来てやっただろって」
『そんなこと言って、シャークんほんとは私と相合傘したかっただけなんじゃないの？』
まさかそんなわけ、と思いながら尋ねてみるとなぜか反応がない。
気になって彼の方を見ると心做しか少し顔が赤くなっているように見えた。
そんな顔をされるとこっちまで恥ずかしくなるんですけど……
『え、ほんとに？』
「……るっせ、そんなわけないだろバーカ」
『は、ちょっと！』
シャークんは私の方に傾けてくれていた傘をばっと自分の方へ向けた。
さっきまで優しくしてくれたくせにほんとなんなんだこの男は！
仕返しと言わんばかりに彼の腕にぎゅっと自分の腕を絡めると彼はうぇっ！？と変な声をあげだした。
「ちょ、お前っ、」
『シャークん！……お迎えありがと』
「……どういたしまして」
恥ずかしそうに目を伏せながら彼はそう言った。私も彼も、やっぱり素直になれないみたい。
でも……今度雨が降るときはわざと傘忘れてみようかな、なんて考えたのは秘密にしておこう。
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ふわぴ(プロフ) - ぱふぇ。ライム。推し悪。(省略)さん» アイドルパロは自分でもちょっといい感じに書けたかなと思ってたので喜んで貰えて嬉しいです…！続編も読んでくださるんですね！ありがとうございます！ (2021年5月28日 10時) (
レス) id: a7c055b2fc (このIDを非表示/違反報告)
ぱふぇ。ライム。推し悪。(省略) - 推し変禁止もアリっすね……うわ、本当にどれも好きっす……これから続編に向かうっす！(深夜テンションなだけなので気にしなくていいっすよ！) (2021年5月26日 3時) (レス) id: 01ab6b60a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぱふぇ。ライム。推し悪。(省略) - うわぁ……全話好きです………でも特に好きなのやっぱknさんのアイドルっていうのが凄く好きです……それできゅんきゅんするような台詞は本当に……だめですって………… (2021年5月26日 2時) (レス) id: 01ab6b60a3 (このIDを非表示/違反報告)
ふわぴ(プロフ) - なのもちさん» ひえええありがとうございます！！もらって嬉しい言葉のオンパレードですありがとうございます………！！続編も頑張ります！ (2021年5月13日 11時) (レス) id: a7c055b2fc (このIDを非表示/違反報告)
なのもち(プロフ) - 今日、見かけて今日、好きになりました。もう、語彙力がとけるくらい良い作品で、正直なんで今まで見てこなかったんだろうって感じです。これからも頑張ってください！続編も楽しみです！ (2021年5月12日 21時) (レス) id: b3104d6996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわぴ
| 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2021年1月17日 22時
