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ずっと飛んでいるのも疲れるだろうしとベッドの端をぽんぽんと軽く叩けば、彼女はぱあっと嬉しそうに笑って俺の隣に腰をかけた。
『改めまして、私は妖精のAって言います！』
にこやかに微笑んだAと名乗る妖精の話を要約するとこうだ。
普段はこの施設の近くにある森の中に住んでいるということ。
最近小人を見たという噂を聞いて、もしかしたら新しい自分の仲間かもしれないと探しているうちにこの建物内に入り込んでしまったこと。
そして迷った挙句にこの小さな家と小さな俺を見つけて近づいた、という事だった。
『これでもこの辺の妖精たちのリーダーなんですよ！だから、新しい子がいるならうちの森を案内してあげようかと思って』
「でもその噂の正体は小さくなった俺たちだったし、迷子になって帰れなくなったと」
『うう……それはそうなんですけど改めて言われると不甲斐ないです』
彼女がしゅんと項垂れると、背中の羽までどこか落ち込んだ様に垂れ下がった。
妖精の羽根って本人の感情と連動しているのか？猫のしっぽと同じようなもんなんだろうか。
彼女の話を聞けば聞くほど妖精という存在が気になってしまう。
……これはもしかしたらただの暇つぶしよりも面白い時間が過ごせるかもしれないな。
「なあ、A……だったか。俺が元に戻るまで妖精についてもっと教えてくれないか？」
『妖精についてですか？』
「あぁ、小さくなってからやることがなくてな。俺の暇つぶしに付き合ってくれたら森に帰す手伝いをしよう」
どうだ？と手を差し伸べながら交渉を持ちかけてみると、彼女はまた目をキラキラと輝かせ、 羽根もぴこぴこと動き始めた。
『いいんですかっ！？わぁ、なんてお優しい……！私でよければなんでもお教えしますよ』
「ありがとう、助かるよ。俺の名前はスマイルだ」
『スマイルさんですね。よろしくお願いします！』
嬉しそうに俺の手を握ってブンブンと上下に振りながら、Aはニコニコと太陽のような笑みを浮かべた。
さて、これからどんな不思議な話が聞けるのだろうか？
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ふわぴ(プロフ) - ビー玉さん» ありがとうございます…！嬉しいお言葉ばかりでものすごくモチベに繋がりました。これからも丁寧な表現と読んでいて楽しいお話が書けるよう頑張ります！ (5月25日 13時) (
レス) id: 159c9c50ae (このIDを非表示/違反報告)
ビー玉(プロフ) - めっちゃ好きです！個人的に特に好きなお話は傷ごと愛してです。特に最後のページでまるでその世界を眺めているような柔らかな感じが顕著に感じられて思わず涙が出でしまいました。いつも美しい作品ありがとうございます。これからも応援してます！ (5月22日 1時) (レス) @page20 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわぴ
| 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2022年8月1日 14時
