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「ふふっ、喜んでもらえた？」
『うん……！こんなかわいいイヤリング初めてもらったかも』
「よかった。それ一目見たときから絶対Aちゃんに似合うと思ったんだ」
ほとんど衝動買いなんだけどね、とまるで彼氏のようなセリフをさらっと吐くきんときくん。私がそんな言葉に固まっていると彼はつけてみてほしいなとお願いしてきた。
イヤリングなんてつけるのいつぶりだろう？ずっとつけてると耳が痛くなっちゃうから、あんまりつけたことなかったんだよね。
とりあえずつけてみようとイヤリングを耳に近づけたものの、普段鏡を見ながらやったことしかなかったせいか留め具が上手く耳にはまらなかった。
早くつけないと、とわたわたしていると、いつの間にか隣に座っていたきんときくんが貸して、と私の手からイヤリングを奪った。
「じっとしててね……」
いつもよりも近くで聞こえる彼の声にドキドキして、言われなくても動くことなんてできなかった。
彼の手がたまに耳に当たるのがくすぐったくて恥ずかしくて、今までにないくらい心臓がバクバクと音を刻んだ。
「はい、できた。……うん、やっぱりかわいい」
『え、ぁ、ありがと、う……』
今のかわいいってイヤリングに言ったの？それとも……
普段の私ならきっとイヤリングがかわいいんだろうなと考えるはずなのに、そんなかっこいい顔のまま頭を撫でられてしまっては意識せざるを得ないだろう。
「ねえ、今度それつけて俺と遊びに行かない？」
『あ、遊びに……？』
「うん。俺もっと君のこと知りたいんだ」
たまに話すだけじゃ足りなくて、と頬を赤らめるきんときくん。そんなの、返事はひとつしかないに決まってるのに。
『……うん。私もきんときくんになにかお返ししたいな』
「ほんと？嬉しいな、Aちゃんはどんなプレゼントくれるんだろう」
『もう、ハードルあげないでよ』
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作者名：ふわぴ
| 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2021年12月1日 19時
