15話目 ページ15
『お祭り一緒に行ってくれてありがとね!楽しかったよ』
shp「俺も久しぶりに祭りとか行きましたけどなかなか楽しかったです。あと、その金魚あげますよ」
『え、いいの?これショッピくんが取ったやつなのに』
shp「先輩ずっと欲しそうにしてたんで。…ちゃんと世話してくださいね?」
『うん、大事にするね!』
まさかもらえるとは思っておらず、嬉しくなってしまってショッピくんの煽り文句を素直に受け取ってしまった。
お願いしますね、と告げた彼はそのままバイクで帰っていってしまった。
うちに金魚鉢あったかな…明日買わなきゃ、それまでこの子達どうしよう?なんて考えながらマンションのエレベーターへ乗り込んだ。
それからずっと、仕事に疲れて帰ってきても金魚たちを見て癒される生活が続いたのは言うまでもない。
それからは特になにも起きず、普通に仕事をして不当に残業を増やされて、有能後輩に癒される日々が数ヶ月ほど続いていた。
夏祭りのときはショッピくんに対して変に意識してしまっていたが、その後特に進展もなく、普通に先輩と後輩のままだ。きっと後輩からの優しさを変に受け取ってしまったんだろう。
よくない、よくないぞ私…ショッピくんはただの後輩なんだから。私はショッピくんの先輩、ただそれだけ。
でも、ほんとにそれだけなのかな、なんてずっともやもやしていた。
そんなもやもやの日々を続けていたある日、私は突然部長に呼び出された。
呼び出される覚えなど全くなく、気づかないうちにやばいミスでもしたのかとヒヤヒヤしながら部長の元へ向かった。
向かう途中、上司が私を見て嘲笑ったような気がした。なんだ、私何やらかしたの…!?
『部長、失礼します。』
『ああ、どうも望月さん。ちょっとそこに座ってくれる?』
『は、はい…』
言われた通りに近くにあった椅子に座り、緊張で膝の上に置いた手をぎゅっと握る。
クビとか言われたらどうしよ…てかそれなら上司のほうが先に切られるべきでしょ!など悶々と考えているうちに、私が呼び出された理由が告げられた。
『実はね、望月さんに異動をお願いしたいんだ』
『え、異動、ですか…?』
『うん、ここよりも少し難しい仕事をするところらしいんだけど人手が足りなくてね。望月さんならしっかりやってくれるだろうって、君の上司からも言われたんだ』
は?なに言ってんだあの上司。私は別に今の部署で満足している。まあ上司は邪魔だけど。
764人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふわぴ(プロフ) - 紫崎 亜弥さん» 修正いたしました、ありがとうございます! (2019年11月26日 21時) (レス) id: a7c055b2fc (このIDを非表示/違反報告)
紫崎 亜弥(プロフ) - サブタイトルが1つとばしてますよ (2019年11月26日 20時) (携帯から) (レス) id: 598bb1266d (このIDを非表示/違反報告)
ふわぴ(プロフ) - 豆鳩さん» こういう邪魔が入るありがちな展開めちゃくちゃ好きなんです!wありがとうございます!ゆっくりですが頑張って更新します!!! (2019年11月5日 23時) (レス) id: a7c055b2fc (このIDを非表示/違反報告)
豆鳩 - 見てる途中、「ごらぁ上司なに余計なこといっとんじゃ」って言ってましたね、ハイ(((内容自体面白かったり、せつなかったり涙でそうでした(更新全裸待機しときます(`・ω・´)キリッ (2019年10月24日 0時) (レス) id: 8b3ed09eb3 (このIDを非表示/違反報告)
ふわぴ(プロフ) - あかさん» ご指摘ありがとうございます。こちらの異動という字は仕事の部署が変わるという意味ですので移動ではなく異動にしております・・・!細かいところまで読んで頂きありがとうございます! (2019年10月23日 18時) (レス) id: a7c055b2fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふわぴ | 作者ホームページ:http://urana
作成日時:2019年9月23日 13時