[SVT] うりまんねは少々うるさい

宿舎 ページ8

--

恐らく僕はこの部屋で………ていうか、こいつと同室だと一生安眠は出来ないんだろうな、と思う。



「っひぃ、っ、ぶ、ぶひゃひゃひゃひゃひゃ、ひーーっ！ひゃひゃひゃひゃーー！！！」

この奇妙な笑い方をする、こいつだ。こいつ。


ちなみにただいま夜中の1時。
このままだとクプスヒョンがキレて怒鳴りにきそうだな。
…そうなると面倒だ。あれは僕の時間まで奪われる。



「あのさぁ、今何時か分かってる？？うるさいんだけど」

「っひぃー………ごっ、ごめ、ぶひっ、んね、おさめるから…っ、んひっ」


ぶひって。豚か。
チラッとAのベットを覗くと何かの動画を見ていた。

「マジで……明日も仕事だよ？馬鹿なの？阿呆なの？それにそれのせいで寝れない僕の身にもなって？」



そう言うとうん、ごめっ、ぶひー！と言い枕に顔を埋めながら必死に肩を震わすA。


…そうしながら早五分はたっただろうか。
Aは1度つぼに入ると中々笑いが止まらない迷惑なタイプだ。
番組でも、みんながひときしり笑って次のコーナーに入っても一人だけひっひっひっと笑ってることがよーく、よぉぉくある。


更に五分後。

「ん、ごめんね。落ち着いたからもう寝るよ」

顔を見れば涙が浮かんでいた。
そ、そこまでか。

「っはぁーーー何だかんだでチャニは俺の笑いに付き合ってくれるよね。流石だわ。まじ好き」


「寝惚けてます？早く寝よ」


こいつの言葉をスルーしてぷちんと部屋の電気を消す。


「ちょ、無視するなよー」

布団の中でもごもご言ってる声が聞こえたけど、それも無視だ、無視。









よくAのペンからAの扱い酷くない？と言われることがある。
…確かに自分でもこれはやりすぎか？と思うこともないとは言えない。ていうかない方が少ないかも。
でも、Aは特に気にした様子もないし、逆にそれが自分の役割だとでも思ってそうなんだよなぁ。
…ただぼへーっとしてるだけかもしれないけど。

実際Aのキャラのおかげでセブチが盛り上がってる部分とか、いっぱいあるからね。


嫌いなの？ともよく聞かれる。

違うよ、嫌いじゃない。だって僕らは双子でしょ？

…むしろ、Aのことは大好き。


あーもうっ、何で僕はAについてこんな考えてたんだ！
寝よ寝よ。恥ずかしい。


今までの青臭さから逃げ出すようにぎゅっと僕は目を瞑った。

V LIVE→←宿舎

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す