[SVT] うりまんねは少々うるさい

過去 ページ23

「うぁぁ〜〜〜〜〜しみるぅぅぅ………」

「え、は？？しょうど………くえき！？何でそんなの持ってるの？怪我したの？」

「…………紙で、切っちゃって。ピッて！紙で切るのって地味に痛いじゃん……血出るじゃん………」

「あーーなるほどね………、大丈夫？」

ほら。何だかんだでチャニはこうやって心配してくれるから。
本当の理由が言いにくくなるんだ。

「うん、もう痛みひいてきたし」

「はや」

よっこいしょ、と腰をあげる。
何歳なの？と突っ込まれた気がするけど無視だ無視。







やばい、と思ったときは少し遅かった。


開けっぱなしの便箋と、カッターナイフがついた封筒を机の上にぽいっと置きっぱなしにしてしまっていたのだ。

「ねぇ、これ何？」

「…………えっと、？」

「とぼけてるの？何これ。このカッターナイフ」

「ちがくて、」

「は？馬鹿にしてるわけ？僕じゃ頼りないんでしょ？だから言わなかったし今も誤魔化してるんでしょ？やっぱ馬鹿にしてるよね？」

あれ、俺心配されてるんだよね？
もっと心配っていう目をしてくれてもいいんだけど。
目の前にいるチャニさんはただただいつもの小言言う時の更にうるさくなった感じなんだけど。

「聞いてるの？」

「アッハイ」

「はぁぁぁ〜〜〜……」

見せつけるかの様に大きくため息をついたチャニさん。
はい、ごめんなさい。

「何で言わなかったの」

「だって……」

「だってじゃない」

「ごめんなさい…………いやあの、変に心配かけるのもあれかなって」

「は？ふざけてます？」

「ふざけてないです…………」

怖い。怖すぎるよチャニさん。

「だって……こういう意見は気にするなってヒョン達言ってたじゃん……」

「それとこれとは別でしょ。怪我したんでしょ？」

「まぁそうですけど………」

どんどんと責めてくるチャニ様。
顔が般若みたい……。

「まっっじっっで！！反省してないよね？？何なの？？」

でも心配してくれてるんだよね。
さっきからチラチラ怪我した所をすこぉしだけ心配そうにみてくれてるし。

「してる、反省してるよ」

「本当に！？？」

「してるよ……言わなくて、ごめんね」

「まぁ僕に言ったからって特に何も変わらないけど。心配するくらいなら出来るから」

変わらないんかい。
ちょっと突っ込みそうになったけど我慢だ我慢。

「それに、Aは確かにうるさいけど……うざくなんてないし、Aがいるからこそ元気で笑いに溢れるセブチなんだよ、」

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