【イナイレ】「好き」の証明をしてください。 (ページ16)

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16 晴矢side ページ16

今日もさりげなく病院を見てみる。

でも、いつもいつも俺の前には現れない。

あー、俺A不足で倒れそう。

しかし、ある日のことだった。俺の前にAが現れたのは。

もうだいぶ治ってきたのだろう。車椅子ではなく、松葉杖をついている。

Aからは俺が見えないのだろうか。

俺はさりげなくバレないようにAに近づく。

Aはベンチに座り、大きくため息をついた。

貴「晴矢......会いたいよ...どうして言えないの？」

本当に小さい声だったけれど、俺の耳にははっきり聞こえた。

1人でいつもいるAに寄り添ってあげないで俺は何してんだ。

目の前。わずか20センチなのに。

1番大切だって気付いたのに。

.........俺、気づくの遅すぎだっつうの。

自分が本当に嫌になる。

Aの病気だって、絶対俺のせい......

あいつを...苦しめてるのは俺。

今すぐ、謝りたい。謝りたいけど......謝れない。

A......ごめんな。俺が始めたことなのに、もう耐えきれねぇや。

もう少し、あと少しだから、待っててくれ。

〈つづく〉