パ パ と 呼 ん だ な ら 。

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風磨Side


「ただいま、聡くん。」

「おかえりなさい、風磨さん。


…って、そちらの方は？」



テレビを見てない聡くんのことだから、『中島健人が家に来る』なんて言ってない。

聡くん自体、人見知りをしないから別にいっかと軽く考えていたが…。





「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あぁぁぁ！」




「しょっ！勝利！？」





勝利くんは、そう簡単に行かないそうだ。




「どっ、どっ、どうしましょう！？

…勝利が、けっけっ痙攣を起こしてますっ！」


「あー、聡くん落ち着いてこれは痙攣じゃないよ。」


「で、でも、勝利手が震えてる！足もガクガク。」




「えー？勝利くんって言うんだ、いい名前っ！


大丈夫？俺、中島健人〜よろしく〜。」




「…黙れ、KY、」




「ふまたん、酷い〜！」




一番めんどくさいやつが、入ってきたよ。

頭がいいのに、こいつという奴はどうも空気が読めん。



「……はっ！！」


「勝利！大丈夫！？」


「…ごめん、聡。ちょっと、ふまけんは衝撃すぎて。」



「ふ、ふまけん？」


「俺らの愛称じゃん！
勝利くん、俺たちのファン？」





「はいっ！！」




勝利くん、目がキラッキラ。


聡くんは、唖然。


「聡くん、口しまおうか？」


「あ、ごめんなさい。風磨さん。



あ、、あがってください。


玄関じゃ寒いですから。」


中島は勝利くんに一目惚れの様子で、勝利くんは夢見心地。


二人で肩組みながらリビングへ。


「あの、風磨さん。」


「えっ！？あっ？何？」


「人を呼ぶなら、あらかじめ教えて欲しかったです。」


「ごっ、ごめん。いきなりだったから。」


手の甲がぶつかって、もどかしくて。


これじゃ、聡くんに片想いしてるみたいじゃん。

なんか、違う気がするけど…。

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