３月１日 ページ4
飯を食った後 歯磨きさせてパジャマに着替えさせて寝室に連れて行く
智「明日はハンバーグ作るからな？」
和「･･･パパが？」
パンダのぬいぐるみを抱きしめた和が俺を見上げながら不思議そうに聞く
智「おう、パパが作る」
和「ん･･･」
布団を掛けてやるとあっという間に寝てしまった和
和が寝たのを確認して静かに寝室を出る
智「･･･」
テーブルに置かれた離婚届
寒さで震える和を見てどうしようもなくアイツに腹が立った
小さな子供を暖房もつけない寒い家にたった１人置いて行くなんて･･･と
だけど和の事を何も知らないない自分に気づいて
そんな自分を棚に上げて腹を立てていた自分にもっと腹が立った
ブン殴ってやりたいくらいに･･･
アイツが子供を置いて出て行ってしまうまでに追い込んだのは俺
離婚届に名前を書いて判を押す
どんなに後悔しても過ぎた時間は戻ってこない
だから、これからは和の為に生きていく
それからは怒涛の２か月だった
会社に事情を話して残業も休日出勤もしなくなった
残った仕事は家に持ち帰って和が寝た後にやる
保育園に行ってなかった和に保育園を探し
２人で住むには広すぎるマンションを出て
見つかった保育園の近くに新しくマンションを借りた
そして今日、３月１日 引っ越しをした
和と俺の新しい生活が始まる
和が生まれて３年 ただ一緒に暮らしていただけの俺と和は
一緒に飯を食う事も 風呂に入る事も 寝る事も
今はまだ全てがぎこちない･･･けど、頑張る
俺、頑張るからさ？
これからもよろしくね、和
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作者名：綾
| 作成日時：2015年3月1日 15時
