高嶺の花を摘んでください。 (ページ3)

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しょうがなく父のためにぎゅうぎゅう詰めの満員電車に揺られて会社へ向かう。

父の会社は結構大手の会社。そこの会社に務めてますって言うと大体の奥様やらおば様やらは『あっら～凄い旦那さんですね～』と言われる。

でもうちの父はとにかく天然でいつも母のキレるボタンを押しまくる天才。
会社ではエリートとして振舞ってるらしい。(父が言うことは大体信用出来ないが)

‥‥なんてことを考えてると最寄り駅に着いた。
ここは高層ビルが立ち並ぶオフィス街でオシャレなOLさんやスーツをビシッとキメてるサラリーマンなどがあちらこちらで歩いてる。

その中でも一際目立つ高層ビルが私の父の会社。
中に入ると受付のかわいいお姉さんが笑顔で迎えてくれた。

『あの‥‥オヒョンジュの娘の‥‥』

「はい！オチーム長の娘様ですね。15階のオフィスにいらっしゃるので来て欲しいと伝言がありますので」

『ち、チーム長‥‥あ、はい‥‥‥』

家ではビール飲みながらフワフワしてるお父さんがチーム長か‥‥

そんなことを考えながらエレベーターに向かうと若くて一際目立つ男性に、明らかその男性より年上の何人かの人を引き連れて歩いてくる人たちがやって来た。
そして周りの人はその人に向かって深々と会釈してる。

きっと偉い人なのかな‥‥でも怖そう。
目がキリッとしててシャープな顔立ちでとっても様になってる。

一番先頭に並んでいたので遠慮して先にそのエリート軍団にエレベーターを譲った。
怖いから出来れば一緒に乗りたくないって気持ちもあったから。

「なんで乗らないんだ？」

『へ？』

いきなり話しかけられたので変な声が出てしまった。

「どうせ俺達は1番上の階まで降りないから乗れば？」

『は、はい。』

何故かわからないけど無駄に出ているイケメンエリートオーラに負けてしまい乗ってしまった。
お父さん～助けて～！！