高嶺の花を摘んでください。 (ページ1)

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‥‥いつもの通学路に咲く満開の桜。
何故かこの季節になると心がウキウキしてこの桜のように心の中もピンクに色付くような感じがする。

何か新しいことが始まりそうな予感。
今まで長かったロングヘアーもボブまで切った。
おまけにロファーまでも新しい物に変えた。
そしてお気に入りのハンドクリームもいつもの匂いとはまったく違うような気がした。

晴れ渡る空に願う。きっといい事がありますようにと。
今までと何も変わらない日常なのに春の風に当たると胸が高鳴る。

校門を通ると早速生徒達がザワザワとクラス替えの張り紙の前で盛り上がっている。
高校3年の春‥‥クラス替えはいつになってもワクワクするもの。

「また同じクラスだよ！！」

『あ！！ミンジュ！！』

ミンジュは私の高校1年からの親友。
いつも綺麗でお姉さんのような雰囲気。
いつも妹のように扱われる私とは真逆のジュリとはとても気が合うし頼りに出来る良い親友だ。

「離れちゃうかな～って思ったけど‥‥よかった！！」

『ホントだよ～よかった！！』

ミンジュと抱き合って喜んでると電話がプルルプルルと鳴り始めた

【猫目男】

く‥‥くそ‥‥どうしてよりによってこいつから‥‥

『もしもし？』

((いまどこだ？))

『は？学校ですけど』

((は！？学校！？))

『ミンソクさんはどうせ仕事なんでしょ？』

((可愛くない言い方だな))

なんなんだこの人は‥‥
いい大人が女子高生に連絡してくるなんて!!
もしかして...

『ミンソクさんってロリコンですか？』

((お前‥‥俺がどれだけお前のために高級レストランを予約しt...))

『あ～はいはい。失礼します～』

《ブチッ》

「き、切ってよかったの？」

『だってこうなるとうるさくて‥‥』