【バーボン】彼女の笑顔をひと足先に……

mission 40 ページ42

喫茶店の前でため息をつくA。





叩きつけるように降る雨は、Aを呆れさせていた。






A「天気予報では晴れだったはず……」






通り雨にしては酷すぎる。
タクシーをとる、という考えも甘かったようで、一向に捕まらない。







(さて、どうしたものか……)彼女は困り果てるが、あることを閃く。








A「喫茶店にまだいるはず。裏口にまわるか……。」







大きなひとり言だったが、雨によってかき消される。







彼女の姿も裏路地へと消えていった。





―――――――――――――――――――――






透「僕、そろそろ失礼しますー！」







女店員「わかったー！お疲れ様。」





「そういえば、梓さんゴミ出し行ったっきり帰ってこないな……。」
と大きな声でひとりごとを言い、厨房へと向かっていく女店員。






その姿を見送り、裏口へと向かう。





そのことをあまり気にしていない透はポケットを探る。






透「あれ、ロッカーか……」






忘れ物をしたことに気がついた透は、一人ロッカールームへと戻った。

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