【あんスタ】猫被り女は元暗殺者【暗殺教室】 (ページ32)

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にゃあ！ページ32

浅野side

___…卒業おめでとう、浅野くん。

君もな、A_____

卒業の日に梓菜は俺に言った。
E組の奴らに向けていた優しい笑顔で
バスに乗る間際。

思い出に浸って呑気に考え事をする時間なんて
A組に居る時は無かった。

初夏の風が靡き
僕の緩いTシャツの袖ををゆっくりと揺らす。

榊｢おや、あれは｣

浅野｢なんだ｣

榊｢いや、神崎さんと梓菜さんでは？｣

語りとカフェの席から勢いよく立ち上がる。
神崎有希子は良しとして、梓菜A！

榊｢…待ってるから行ってきたらどうだい？｣

浅野｢悪い｣

街中なので世間体もある。
走れず、できるだけ早足で梓菜らしき後ろ姿を
めがけて歩く。

浅野｢梓菜か？｣

できるだけスマートに。
そう、できるだけ、できるだけ…。

貴「浅野くん」

神崎｢…あら｣

浅野｢やあ、久しぶりだね。｣

貴「うん！」

花が咲くような笑顔でそうだねと笑うA。
神崎は俺とAがまともに喋るのが珍しいのか
目を丸くさせていた。

貴「浅野くん、変わったね。雰囲気」

浅野｢考えを改めたものでな。｣

貴「相変わらず學峯さんは完璧人間？」

浅野｢ああ、新しい仕事を始めたよ｣

貴「稼ぎ凄そうだね…」

お互い苦笑いを浮かべて想像が着く僕の
父親を思い浮かべる。

今頃くしゃみでもしている頃だろう。

浅野｢…お、と。すまない、榊を待たせているから
またゆっくり話そうか。
これ、僕の連絡先だ｣

貴「あ、うん！またね！」

神崎｢さようなら～｣

僕にしては話せたし連絡先も渡せた、
上出来だろう。