瑠姫 × 僕らの季節 ページ33
白岩瑠姫
こんな寒い日には決まって君を思い出す
無意識のうちに街中にAが居ないかを探して
少しでもそれっぽい人を見つければ
俺の口からはAという単語が出てきてしまう
それくらい俺はまだAのことが忘れられなかった
･
2人でよく通ったこの道はもう落ち葉の季節になっていて
それを見るだけでまたAを思い出してしまう俺
綺麗な落ち葉を見れば
｢ねえ瑠姫見て！この葉っぱハート型だよ！｣
なんて子供みたいにはしゃいじゃってさ
虫が平気な君は虫が付いた落ち葉を俺に投げてきたり
歩道の縁石の上を歩いて落ちそうになった所を俺が助けたり
ただの落ち葉ですら、ただの歩道ですら
ここまで恋しくなるほど
息の仕方を忘れるくらいに俺はAに恋していた
･
｢冬の夜は長いから好き｣
夜空を見上げながら隣にいる君はそう言った
繋がれた手からはAの暖かい体温が伝わってきて
そっと自分のポケットにその手を突っ込めば
｢なんかカップルみたいだね、私たち｣
なんて言うから
瑠『何言ってんの、俺ら付き合ってるじゃん』
俺は少しムキになって言い返す
｢…うふふ、そうだった、瑠姫と付き合ってることが幸せすぎてね…夢みたいなの、｣
電灯に照らされたAの頬は赤く染まっていて
この手は絶対に離さない、そう決めたのに
･
日常の至る所にAは居て
こんな暗くて寒い夜には
俺の頭に君が浮かんで、君でいっぱいになって
もっと恋しくなるから
もういっそずっと日なんか暮れなきゃいいんだ
･
なんて、自分から別れを告げたのに情けない程に女々しい俺
あの日、夢を叶えるためにオーディションに出ると話した日
｢瑠姫はアイドルになるべくして生まれてきたんだから｣
俺の目を捉えるAの目は力強かったのを覚えている
突然前のグループが解散になった時も
何も言わずにずっと隣に居てくれて、ただ抱き締めてくれた
夢を叶える為とはいえAを手放してしまったこと
『僕らの季節』を聞けば何もかも鮮明に思い出してしまう
君は暑がりだからこれくらい寒い方がいいと言ったね
だけど今年の冬はいつにも増して寒い日が続いている
Aがいないと、1人じゃ寒くて凍えるよ
こんな寒い日には君も俺との日々を思い出して
どうしようもなく胸が苦しくなったりしていてほしい
早く、早くAの元へ会いに行きたい
待ってて
絶対に逢いに行くから
そしたらもうその手は離さないから
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梓(プロフ) - ひまわりうさぎさん» コメントありがとうございます😭先程歳上純喜との小競り合いのお話をアップさせて頂きました‼️自信は無いですが楽しんでくださると嬉しいです❣️ (2022年1月18日 11時) (
レス) id: a0c207ee39 (このIDを非表示/違反報告)
だんご - 面白いです！！ほかのメンバーで浮気や嫉妬のお話が見たいです (2022年1月17日 22時) (レス) id: ff76bfb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
よん - 浮気の話凄く好きです！ (2021年12月9日 23時) (レス) id: 197e9e2b32 (このIDを非表示/違反報告)
フウキ - アイドルの蓮君と同棲してるお話お願いしたいです！ (2021年12月7日 16時) (レス) id: df4d6de387 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 同い年の彼女が不良に絡まれて怖がってる時瑠姫くんが助けて嫉妬する話が見たいです♡ (2021年11月10日 17時) (レス) id: 4e419ef1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓 | 作成日時：2021年10月24日 0時
