なやんでいる人へ。まよっているひとへ。

19　過去を思い出すこと ページ19

事柄が起きてから長く経つのに記憶から離れない過去。
忘れようとしても常にそのことを考えてしまって、忘れることができない過去。

みなさんは、このような過去を持っていますか？

それがいい思い出をもつものであればいいのですが、忘れたくても忘れられない過去って、ほとんど悪い意味を持つものだと思います。

既に書いたとは思いますが、私には忘れたくても忘れられない過去があります。
大好きだった親友を失ったときのことは、ふとした時に思い出してつらくなったりします。
あのとき自分があんなこと言わなかったら、喧嘩なんてしなかったのかな、とか、 なんでもっと気の利いた言葉掛けができなかったんだろう、とか、過ぎたことをどうしても考えてしまっていました。

でも、最近は、そのようなことが全くなくなったわけではありませんが、少しずつ前向きになっている気がします。

ある事柄が起こったとして、事柄が起こった後にいくら後悔しても、どんな言い訳をしても、過去は変わりません。過去にあるのは、その事柄が起こったという事実だけです。
悪いことをしたと思って相手に謝ったり反省をしたりしても、過去に起こった事実は変えられないし、消せません。

反省や後悔は、ある程度は必要だと思います。
次の行動に失敗を生かすために、失敗した過去がある(と私は思っています)ので、反省や後悔をまったくしなかったら、失敗した過去がある意味がないです。ただの苦い記憶になってしまいます。

でも、反省しすぎ、後悔しすぎると、次第に「自分はダメなやつだ」「どうしようもないやつだ」という感情が芽生えてきてしまいます。
こうなると、自分のことが信用できなくなってしまうと思います。
自分で自分を信じられないことほど悲しいことはありません。

だから、反省や後悔をして、問題を見つけたなら。
そこから目をそらすことはせず、それでもそれ以上は自分を責めないでください。

「自分はこのことを通じてこんなことを学んだ。だから今までの自分より、さらにいい人間になった。同じ失敗を繰り返さないように学んだことをきちんと生かそう」

こうやって肯定的にとらえて、少しずつでもいいので、前に進んでください。
過去は、自分自身の問題を見つけ、のちの自分をよりよい方向に進ませるための道具です。
問題を見つけたあとに過去を振り返っても、なにも収穫は得られません。

少しずつでいいので、自分に言い聞かせながら前を向いて進んで行ってください。

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