5．お腹いっぱい ページ8
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
学生パロ
甘め
赤目線
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「「いただきます」」
ヤスに誘われて飯屋に来た。
昨日夕方電話がかかってきて、「なぁ！明日飯行かへん？」なんでいわれたから慌てて財布の中身を見た。
「あー、今金ないんやわ…」
貯金とかできるタイプの人間ではない為、こうなると一銭もない。
この間新しいジャケット買うたからな…
だから断ろうと思った。もう少ししたらバイト代が入るはずだから、そっから…
「あー、ええよ、奢る分くらいなら持っとる」
俺が誘うんやから気にすんなて、と。
そんなこんなでやってきたキャンパス近くのいつもの飯屋。
毎度お馴染みの鯖の味噌煮に箸をつける。
濃いめの味で白いご飯が進む。
いうてもそんな食えへんけどな。
特に何を話すわけでもなく、明日の講義の予定だとか、バイトの話だとかをなんとなく話していた。
「なぁ、なんか、話でもあるん？」
味噌汁を飲んでいたヤスの動きが止まった。
こういうときは、何かしらの話があると思ったんだが、そんな気配を今まで全く見せなかった。
「…」
お椀を戻し、座り直す。
意外な行動にこちらも動けなくなる。
「…いや、なんか、渋やんと美味いメシ食いたいなぁって。」
「美味いメシて…」
確かにここはほぼ毎日来るくらいには美味しい。
「まぁ確かに美味くはあるな。」
また箸を動かし始める。
なんだ。それだけの事か。そんなんならいつでも付き合うゆーんに。
────
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Haru | 作成日時：2018年6月28日 19時
