ごめんね、ありがとう,

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ｺﾞﾝ


『いった……』


ほらね、扉の前で熱出したって言っただけで、

扉を壊す勢いで走り去って行くんだもん

全く私には気付かないし

めちゃくちゃドアで頭ぶつけた

こうなるって分かってたのに避けなかった私が悪いか……

なんてね

他の面子は亮平くんが起こしてくれるだろうし

私はもうそろそろ制服に着替えて、学校行かなきゃな

学校、行きたくないなぁ

しょうがないけどね

せっかく高校に行かせてもらってるのに、もったいないことはしたくない


着替えて、1階へ行くと食卓には完璧な朝ごはんが


『涼太くん、ありがとう』


でも周りに兄弟たちの姿は見つからない


『みんなは？』


宮「あぁ、友希のところにいるよ」


そっか、

みんなで食卓を囲むことってここ数年でなくなっちゃったな……

しょうがないけど


『涼太くんも友希ちゃんのところ行っていいよ？』

『私は学校行かなきゃ行けないから、行くけど』


朝ごはん作ってくれてたからきっと友希ちゃんのところに行けてないだろうし

みんなみたいに友希ちゃんのところ行きたいよね


宮「Aたちが学校行くの見送ってから行くよ」


『そんな、いいのに』


ちょっと嬉しいのバレてないかな


『ありがとう』


宮「どういたしまして」



『ご馳走様、涼太くん、美味しかった』


あの後学校に行く時間が近づいてきたラウが食卓に加わって

3人で朝ごはんを食べて、ラウと一緒に登校


『じゃあ、涼太くん、行ってくるね』


ラ「行ってくるね！」


中3ってこんなに可愛かったっけ

友希ちゃんがどんな感じかわかんないけど、ラウがあんまりいい顔してないから

ちょっと大変なのかも


『ラウ、中学校楽しい？』


ラ「うん！勉強できるのが楽しい！」


『そっか、』


ラ「Aちゃんは？」


『私？私も高校楽しいよ、友希ちゃんとかと一緒に遊べるし、勉強いっぱいできるし』


ラ「高校楽しみだなぁ」


『ふふ、ラウなら私よりもっと賢い学校入れそうだね』


ラ「うん、いっぱい勉強して、雪高行きたい」


『お、亮平くんと同じだね、難しいけど、頑張って、困ったら亮平くんもいるしね』


ラ「うん！」


『ほら、学校着いたよ、無理なく頑張って』


ラ「じゃあね！」


学校についてすぐ友達に囲まれるラウをみて安心した

嘘ついちゃったのは、申し訳ないけど、

ラウなら大丈夫でしょ


どこか違和感のある胸には知らないフリをした

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