月下獣と悪役達は (ページ3)

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２話ページ3

敦side

「まあいい。そこのニンゲン！

オレ様にその服をよこすんだゾ！」

『え、……ええっ！？そしたら僕、裸じゃないか！！』

てかなんだこの服！？

「ええい、細かい事はいいんだゾ！

その服をよこさなければ………丸焼きだ」

『狸に丸焼きにされる夢なんて斬新すぎる！』

「だから狸じゃねーって言ってるんだゾ！」

というか……丸焼きにされる…って、

＿＿＿＿＿＿＿＿死ぬ？

それは嫌だ。

『逃げなきゃ』

「なっ、……………お、オイ！待つんだゾ！

って、速っ！！速すぎるんだゾッ！！」

後からまだ追ってくる………

それより本当にここは何処なんだ！？

見たことないものばっかり！！

孤児院とは大違…………………孤児院？

『あ………れ？孤児院っ…てなんだっけ？』

急に頭がとても痛くなってきて、

僕はたまたま行き着いた図書館の角に体を渦組める。

思い出したいのに、思い出せない。

頭痛は止まない

「オレっ……様の、っｾﾞｴｯ………

鼻から逃げッはあっ、……

られる、と思ったか！ニンっ、…ゲンめ！」

『だ………大丈夫？息苦しそうだけど？』

「五月蝿いんだゾ！さあ、丸焼きにされたくなかったらその服を＿＿＿」

ﾍﾟｼﾝｯ

「ふぎゃっ！？………痛ぇんだゾ！なんだぁこの紐！」

「紐ではありません、愛の鞭です！」

…………なんだこの人