Pamela【名探偵コナン】 (ページ3)

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✿ 1.長い夜ページ3

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僕だよ。A。今十三歳。
いきなりだけど、十二歳の頃の出来事について、話したいんだ。

そうだねぇ…僕が十二歳になって、初めての春頃。
僕はある事に気づいたんだ。

僕は、独りだ。

ってこと。で、その時、僕はお布団と仲良く並んでいたんだよね。

その事に気づいた瞬間、僕はある事を思い出したんだ。

すごく頭が痛くなって。
まるでバケツにお風呂の水を全部入れたかのように、
一気に流れ込んできた。
何とか布団にしがみついて耐えたよ。

そして全部思い出したんだ。

僕には前世が、それも
今と全く同じような状態にあったことを。

それと同時に、この事も思い出したよね。
あれ、僕って、横浜に住んでいなかったっけ？ってね。
何で気づけたかって、そりゃあ部屋が全く違ったから。
それじゃあ、ここは何処なのか。
そう思った時、リビングからTVの声が聞こえた。
今思うとタイミング良すぎだと思う。

「それでは、明日の天気予報です。東都の天気は…」

これ聞いた瞬間、思ったよね。

【ここ、名探偵コナンの世界じゃん！！】

ってね。ジーザス！
軽く現実逃避しかけたよ。

それからその後、現実逃避してたら母にお風呂だって呼ばれたから、取り敢えずお風呂に入る事にしたんだ。

そうしたら。

僕の、

胸元に。

華の様な痣が出来ていた。

僕は驚いたよ。
そりゃあね、見事な華の痣でさ。
色合いと形的にクロユリだと思うんだ。
で、これ見た瞬間、分かったよ。

僕、死ぬなぁ。

ってね。なんでかは分からないけど。
多分十四くらいには死ぬんじゃないのかな。
それに気づいてからは、
なんかもう、どうでも良くなっちゃって。

何となくだけど、この痣が全身に広がったら、
華が僕の身体に咲き誇って、枯れて。
僕の遺体もなく消えるのだと思う。

そう思ったから、僕は全身に包帯をする事を決めた。
幸い、僕はお小遣いは沢山持ってる。
痣が他の人にバレたら大変だし。
そんなわけで包帯をする事になった。

太宰さんみたい。

あれから一年。十三歳になった僕の体には、
無数の華が広がっていた。

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華の華言葉、調べてみてください。

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