世界姫 (ページ23) - 小説/夢小説

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本音って言いにくいものです。ページ23

テディは部屋に戻る途中でスモーカーに遭遇した。
あ『あ、スモーカーさん。なんでそんな慌ててるんですか？』
ス「さっき変なやつらに絡まれなかったか！？」
ガシッと肩を掴み焦った顔で見つめてくる。
あ『…いえ、特に。どうしたんですか？
落ち着いたら話してください。』
テディは部屋に入りスモーカーをソファーに座らせる。
三十秒ほどしてスモーカーが口を開く。
ス「……さっきテディの陰口言ってる奴を見つけてな。
調子のってるだとか顔だけで選ばれてるだとか…」
あ『あぁ、それでしたら昔の方が酷いものです。
そのくらいどうってことありませんよ。大丈夫ですから安心してください。
それに、お説教は終わりましたから。』
ス「…お前それってまさかもう絡まれたんじゃないだろうな。」
スモーカーがテディを睨む。
あ、とテディが片手で口を覆い目をそらす。
あ『……まぁ大丈夫ですよ。』
ス「何された。」
いつもより低い声で言われる。
あ『う、腕を捻りあげられました。でもなんともないので大丈夫です。』
ス「腕見せろ。」
あ『あ、ちょ』
スモーカーが腕を掴み袖を捲る。
するとそこには赤く手のあとがくっきりと残っていた。
あ『あ、えと、すぐに治りますし…大丈夫ですから…』
わたわたと言い訳をする。
ス「そうじゃねぇ！」
大声にビクッと体を揺らすテディ。
ス「治るとかじゃなくて俺はお前が傷つくのは嫌なんだよ。体でも心でもな。
だからなんかあったら言え。」
スモーカーがテディの頭を優しく撫でる。
その時テディの中の何かがプツンと切れた。
ぼろぼろと大粒の涙が目から溢れだす。
あ『…む、かし、から私、怪物って…言われてたん、です…
私は………つら、くて、やっとお友、達になった人間さんは…怪物の…仲間、として殺されちゃって…
全部全部……奪われちゃ、って…
これは…私が悪いからって、諦めてたんですっ……
でも、ここは…私のことっ、受け、入れてくれてっ、
すご、く嬉しくてっ、……だ、から、迷惑かけ、たくなくて
ごめ、ん、なさい……』
テディは流れる涙を隠すように顔を手で覆う。
スモーカーはその手をとって顔をあげさせ、テディと目を会わせながら言った。
ス「迷惑じゃねぇ。むしろ言ってくれない方が困る。」
そう言うとテディは
あ『は、いっ…あり、がとうございます、スモーカーさん…』
と涙で濡れた顔だがいつもよりきれいな笑顔で笑った。

その後テディは寝てしまい悶絶するスモーカーがいたらしい。