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me side


女であると打ち明けてから、変わったことがもう1つ。



『ショッピさん、お疲れ様です。』

syp「あぁ、どうも。」



なんだか、ショッピさんとの間に距離ができた。

まぁ、これが本来の反応なんだろうが、他の幹部のみなさんが変わらなすぎて、ちょっと違和感だ。

しかも、打ち明ける前は、ここの誰よりも親しくしてくれた人だから、少し寂しく感じていたり。

……この際、思いきって言ってしまおうか。



『あの、ショッピさん。』

syp「なんすか。」

『俺のこと、嫌いになりましたか?』

syp「え、は?いや、嫌いになってないっすけど…」

『やっぱり、女の俺とは友達になれませんか。』

syp「ちょっ、待って…!?なんでそうなるんすか。」

『だって、俺が女だって言ってから一番俺のこと避けてるじゃないですか。
口調だって、前より冷たいし。

俺、レグルスになれてませんかね。』



そう言うと、ショッピさんは言葉に困っているようだった。

ここで答えを聞いてもそれは本心じゃないかもしれない。
ショッピさんは、優しい人だから励ましてくれるんだろうけど、

私が求めてるのは、励ましなんかじゃない。



『あー、いや。やっぱいいです。すいません、困らせてしまって。
忘れてください。今の言葉。』


ちょっと焦ってたんだ。冷静にならなきゃ。
そう言って、ショッピさんに背を向ける。


syp「え、いや、ちょっと待って!」


焦ったような言葉と共に私は腕を掴まれる。


syp「いや、違うんすよ…避けてるつもりも、冷たくしてるつもりもなくて…
ただ、その…どう接したらええんかわからんかっただけなんや…

俺だって、今も友達やと思ってるし、もっと仲良くなりたいんは変わってない。
から、その…ごめん。」


目線は合わないけれど、嘘じゃないことくらいは容易にわかる。


『いや、俺こそすいませんでした。もう少しちゃんと考えてから発言すべきでした。
でも、答えてくれてありがとうございます。』

syp「…おん。じゃ、また食堂で。」

『はい。』



そう言って、ショッピさんは自室へ帰って行った。
私も自室へと足を進める。

そうだよなぁ…いくら女扱いしないで良いって言っても、
どんなに、前と同じくレグルスとして生活しても、

女であるという事実はそこにあるわけで、接し方がわからなくなってしまうのは当たり前だ。


時間が解決してくれることを祈ろう。



ちょっとずつではあるが、我々国の仲間でありたいという意思が芽生えているAであった。

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イデア(作者) - ご愛読ありがとうございます!続々編も何卒っ!! (2019年10月3日 22時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - 凛さん» ありがとうございますっ!!!モチベ爆上がりです!もう1話更新しちゃお((ちょろい (2019年9月20日 21時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します。毎日楽しみにしながら拝見させてもらってます(*´ω`*)なんといっても、世界観が私好みです(*´∇`*)これからの展開がとても楽しみです!無理せず頑張ってください!!(長文失礼しました…) (2019年9月20日 20時) (レス) id: 9e5967a2c9 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - あーさんさん» まぁ、友達ですからねw恥ずか死 (2019年9月19日 18時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん(プロフ) - イデア(作者)さん» 妹はあげませんからね☆そしてよく気づきましたねw (2019年9月19日 1時) (レス) id: f3806ed2dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イデア | 作成日時:2019年8月16日 22時

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