【ハイキュー】それでも、この世界で ―1― (ページ35)

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肝試し的好奇心ページ35

ふと、私は思い出した。
2階でなんとなく感じた何かの気配を。

「………休憩がてら2階行ってきてもいいですかね。」

「…え？2階？なんで？」

「さっきの制圧作戦の時ちょっと話したじゃないですか、なんか気配が〜…って。
ホントになんとな〜く感じ取っただけなんで、確実になんかいるとは限りませんけど。」

2階を制圧し終えた頃、だっただろうか。
あまりにもゾンビが出てくる頻度が高く怒涛のラッシュだった為詳しく覚えていないが、2階でなんとなく気配を感じ取ったのを思い出した。
いやまあ、ホントになんとなくの私の勘だが。

なんかちょっと人の呼吸みたいな音聞こえるな〜、あれなんだろな〜、あれやっぱ聞こえないかな〜？ぐらいにしか認識出来なかったし。

「ああ、そういや言ってたな。
ゾンビ、って可能性は無さそうなのか？」

「私が確認したのってなんか呼吸みたいな音なんですよ。
ちょっと篭ってましたけど、うっすらスーハースーハー言ってるのが聞こえた気がして。
ゾンビが呼吸してるのかは分かりませんけど、ゾンビではなさそうな感じというかなんと…いうか…」

乱射で爽快☆フィーバーで脳内を空っぽにして暴れたお陰ですっかり忘れていたが、思い出したら一気に気になってきた。

例え気のせいだったら気のせいだったで構わないから、とりあえずまだそれが聞こえるか聞こえないかだけでも確かめたい。
いやあわよくば何か居るのかも確かめたい。

もしゾンビが残っていたならソイツも潰せばよし、
逆にゾンビ以外………例えば、人間が2階の何処かに隠れていたとしたら。

気配まではある程度消せても呼吸する際の音までは誤魔化せないはずだ。
現に私はそれらしき音を確認している。確実に聞いたかと言われるとあれだがまあそれは置いといて。

とりあえずその隠れている場所から引っ張り出して何かしらこの状況について知っている事はないか聞き出す事も出来るはず。もし人間がいたらそこそこメリットがあるんじゃなかろうか。

「………成る程、な。
もしゾンビじゃないならこっちに引き入れるのもありじゃねぇか？
戦うなら相手はゾンビとはいえ多少人員必要だろ。」

「あ、パーティーメンバーを増やすという手もあったか…！
私とした事がすっかり忘れて………」

「よく考えてみなよザンカちゃんみたいな知識無いのにこの状況で放置されるってなかなか鬼畜だよ…」

と、いう訳で。
私達は休憩がてら、2階で私が感じた気配に関して調査してみる事にした。