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産屋敷邸より帰邸し、Aは自室に篭っていた
それはもう、何時間経ったのかわからないほど
わかるのは、ここに帰ってきた時はまだ日が高く昇っていたが今はもう辺りが薄暗くなっていた
産屋敷には前向きに返事はしたものの、やはり一人になれば考え耽ってしまう
いずれ鬼舞辻が自分を狙いにやってくるなど明白だった
白雪という名の血が流れている自分は果たして本当にこのまま生きていていいのだろうか
もし…もし自分が奴につかまり思惑通りに事が進んでしまったら
だとしたら自分はやはり生きててはいけないのではないか
自分の一族みなが辿った末路を歩むべきなのか
暗い部屋の中で最悪のほうばかり考えていると襖の向こうに人の気配を感じた
誰だと言わずもがなわかるこの気配
「おい」
「(師範…)」
ずっと篭り続けている自分を心配しにきたのだとわかるが、今彼に会えば、この胸の中のドロドロとした気持ちが溢れてしまいそうになるので極力顔は合わせたくなかった
「何帰ってきてから籠ってやがる。早く飯食いやがれ」
「お腹空いてないのでいらないです」
「…入るぞ」
「は!?」
予期せぬ言葉に焦りを露わにし、入り口の方へ目をやると不機嫌な表情で此方を見てくる不死川がいた
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ちゃちゃ(プロフ) - 凪子さん» 凪子さん!vvコメントありがとうございます!不死川さんに好かれようと悩める可愛い義勇さんが書きたくなり…そう言って頂けてとても嬉しいです!! (2021年3月29日 19時) (レス) id: 20a7076181 (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 義勇さん、可愛い(^^) (2021年3月29日 17時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - 凪子さん» こちはこそ初めまして!嬉しいお言葉ありがとうございます(´▽`)1人でも楽しみにしてくれてる方がいると励みになりますので更新頑張ります! (2021年3月22日 7時) (レス) id: 20a7076181 (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました!これからの展開が楽しみです(^^) (2021年3月21日 22時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃちゃ | 作成日時:2021年3月3日 16時