～シアワセノウタ～(wrwrd) (ページ14)

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第十二話ページ14

少女が話してくれるようだ。
少年は少し焦っている。

「あのね、私たちね、お母さんに捨てられたの。それでね、私はこの街を歩いてたの。それで…私達はここの路地裏であったの。それから私たちはね、一緒にいたの。それで…」
少年は泣き出してしまった。
『大丈夫。大丈夫。安心してね。』

私はできるだけ優しい声で話しかけた。
『それはあなたも？』
少年に問いかけた。
少年は間を開けてコクリと頷いた。

『教えてくれてありがとう。…これから帰るところもないでしょ？家来る？』

「「え？」」
二人は声を合わせて驚いた。

『いいでしょ？ま、許してくれるかは分からないけどね？』
「…どこに住んでいるの？お姉さんは誰なの？」

『私はお城に住んでいるよ。今日から幹部になった、ハナニラ・Aよ。』
そう言うと、二人はまた驚いた。
そして二人で話し合いをしていた。

「あの、幹部のお姉さん。」
「あんなこと言ってすみませんでした。」
なんで謝ってるの？

『大丈夫って。だから着いてこない？』
「でも…『でもはいらないよ。一緒に行こうよ。』…。」
さて。
この二人はどうするのだろう。

「ハナニラさんはなんで私たちに話しかけたの？」
『かわいそうだったから。困ってる子は助けてあげたいから。』
私は言った。
そういう性格だから、しょうがない。
すると二人はまた話し合いを始めた。

「「ハナニラさん！」」