～シアワセノウタ～(wrwrd) (ページ2)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,306 hit

第一話ページ2

『ねえ、お母さん。』
私はお母さんに話しかけた。

「なあに？ハナニラ。」
そう答えるお母さん。
私は喋ろうとしたが、
ドカンドカン

大砲の音がうるさい。
少し静かになった。
『今、お外どうなってるの？なんで大砲がなっているの？なんで悲鳴が聞こえるの？』
「…」
お母さんが黙り込んでしまった。
そういえば、お母さん昔こんなこと言ってたなぁ。

「きゃはは！」
「きたーー！」
私はみんなと楽しく遊んでいた。

「ふふ…ハナニラー。おいで。」
お母さんは私を呼んだ。

「ねえ、ハナニラ。今楽しい？」
私は頭を縦に振った。

「ハナニラはお友達たくさんいるでしょ？そうやってお友達がいることがね、幸せって言うんだよ。」

『お友達が…たくさん？しあわせ…何それ？」
小さい私はよくわからなかったが、今ならよく分かる。
私は小さい頃の記憶がある。
だからよく分かるんだ。

「わからないのならいいのよ。大きくなれば、分かるからね。さ、遊びにいってきなさい。」

はーい、と返事をし私は遊びに行った。
友達がいて幸せ、ではなく、人がいることが幸せなのだ。

コンコンコン
ノックがなった。

誰だろう？そう思った。
すると、お母さんは言った。
「ごめんね。少し出るから。明日には帰ってくるわ。」

『…え？な「あと、誰か怪しい人がきたら、隠れなさい。いいわね？」…うん。分かった。絶対帰ってきてね？』

「分かってるわ。行きましょう。貴方。」

「あぁ。分かった。」

そうして、お父さんお母さんは出て行った。

きっと、帰ってこないだろう。
だが、帰ってくるかもしれない。
そんな期待を持ちながら、私はご飯を食べ、眠ることにした。