65.ドライブ ページ7
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日曜日の晩
さっさと帰る用意をする(ように見えたらしい)私。
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「約束は１週間だし。また週末来るからね。」
雅「…ほんっとに頑固ちゃんだね(笑)」
「…どうせ可愛くないもん…」
雅「よし、ドライブがてら送ってあげようかな♪」
「え！ダメだよ、絶対にダメ！一人で帰るからね。」
雅「こんな遅くに一人で帰せないでしょ。」
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さっとスーツケースを持って行かれて慌てて後を追いかけた。
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雅「Aちゃん、鍵お願いね〜(笑)」
「えっ？そんな…っ鍵？」
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地下に来てね〜って手を振って行ってしまって。
慌てて取り出した鍵で戸締まりをしてあとを追いかけた。
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「頑固くんだけど…強引くんもプラスだ…」
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初めて行く地下にドキドキして、ちょっとキョロキョロ探してみると
チカチカとヘッドライトを光らせる車を見つけてゆっくり近づいてみた。
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雅「いらっしゃいませ♪お隣どうぞ〜。」
お隣…って…
迷わず後ろのドアを開けて乗り込んだ。
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雅「ちょっと！前においでよ！」
「無理。頑固ちゃんだから(笑)」
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もぉ〜っ！てちょっとふて腐れながら運転席のドアを開けて
私が座る方のドアを開けたと思ったら…
ものすごい力で引っ張られて
ものすごい力で助手席に押し込まれて
勢いよくドアが閉められた。
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雅「…あのねぇ、頑固ちゃんもほどほどにね？夜中だし大丈夫だよ。」
「…警戒は…大事だよ。」
雅「だからさ、一緒に住めばそんな心配減ると思うけど？」
「…帰る。送ってください。」
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雅紀くんは溜め息をついて了解、と小さく言った。
初めてのドライブなのになんだか気まずくなって、もったいないことしてるな…って考えて窓の外を見ていた。
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「…あれ？うち…こっち…」
窓の方から運転席に目を向けると
雅「もうちょい一緒にいて？」
膝の上に置いてた手に大きな手が重なっていて、ギュッと握られた。
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「…ごめんね、頑固ちゃんで…」
雅「とりあえずさ、引越し準備しといてよ(笑)」
「…雅紀くんも諦めないねぇ(笑)」
雅「諦めるの嫌いなんだよね〜♪」
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運転中なのに繋いだ手をブンブン振って。
真夜中のドライブは続いた。
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ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：みおり
| 作成日時：2012年1月18日 0時
