63.伝えたい ページ5
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寝室に来て、よいしょと降ろされた私の身体。
雅紀くんはふふふ…って笑って抱きしめる。
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「…重かったでしょ(笑)」
雅「抱っこしてなんて言われると思わなかったから妙に嬉しかった♪」
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髪を撫でられて、密着する身体からじんわり伝わる体温が気持ち良くて。
安心できて好き。
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雅紀「Aちゃん」
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優しく名前を読んでくれる声も好き。
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「雅紀くん、大好き…」
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背中に手をまわしてギュって力を込める。
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雅「俺もすんごい好き(笑)」
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顔をしわくちゃにして笑ってくれる、間近で見るこの笑顔が大好き。
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「可愛い。」
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思わず頬に手を添えて
少し背伸びをして唇を寄せた。
身長差があるから、ちょっと前屈みになってくれる。
チュ…って触れたら
ちょっとだけ離れて
ふふふ…って笑いあう。
この瞬間がすごく好き。
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雅「もう一回抱っこしよっと♪」
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ひょいっと抱えられて、ぐるぐる回って二人でベッドに倒れ込んだ。
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「…目が回ったんでしょ(笑)」
雅「かる〜くね(笑)」
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こうやってふざけあうのも大好き。
肌を重ねる前に
いっぱいいっぱい抱きしめあって
何度も何度もキスをして
数えきれない程『好き』を言いあう。
これだけで身体中が
ドキドキして、フワフワして
すごく幸せな気持ちで満たされていく。
お互いの手のひらが
お互いの肌に触れたら
ゆっくりゆっくり体温を確かめるように
優しく優しく触れ合う。
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雅「…A…ちゃん」
「…ん…っ…」
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重ねた唇から漏れる声が色を持ち出す。
絡めた指先も
肌に触れるサラサラした髪も
抱きしめている広い背中も
全部、全部…大好き。
大好きをいっぱい伝えたい。
身体全部で伝えたい。
どう伝えればいいのかわからないけど
「…まさ…き…」
名前を呼んで、触れようと手を伸ばして
包み込むように抱きしめる。
雅「…A…っ…」
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最後に名前を呼ばれて薄く目を開けると
私だけしか見られない
特別な笑顔がそこにあって
もう一度ギュッ…と抱きしめて
雅紀くんがくれる幸せを全身で感じた。
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ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：みおり
| 作成日時：2012年1月18日 0時
