今宵の兎 (ページ28)

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それからも○○には学校で話しかけられ、ウザ絡みされ、帰る時は後ろに着いてきて

○○「北斗くん！好き！」

…とバカでかい声で言われるようになった。
でも何故か、○○のおかげであいつらに絡まれることはなくなってきたけど、クラスメイトの視線は相変わらず珍しいものを見るような目。

次第に俺に着いてくる○○もクラスで浮いてる存在となり何人からかは距離を置かれるようになっていた。

○○「ねぇ北斗くん…なんで私最近みんなに話しかけると逃げられるんだろ…」

こいつ何でかわかってないのか？このクラス中の目線を見て。…逆に誇らしくなってきたわ。

『はぁ､､､だから言っただろ。俺に構ってていいことなんてないって。』

○○「？いいこと？いいことならあったよ！」

『何…』

○○「北斗くんが今私と話してくれてること、相変わらず私の前では笑ってくれないけど、先輩達とかと話してるのよく見るようになったから笑顔が多く見れるようになったこと！…それに、北斗くんが前みたいに傷つかなくなったこと。」

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やっぱりこいつ俺の為に…

『…いいよ。付き合っても。』

○○「え？」

『え？じゃないよ笑付き合いたかったんでしょ？いいよ。付き合ってあげる。俺の事助けてくれた恩返し。』

○○「本当に…いいの…？」

『うん。付き合おう。』

○○「…なんかすごい上から目線に感じるけど、嬉しい！私、今まで生きてきた中で一番嬉しい！やったァァァァ！」

『大袈裟だな笑』

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それからの毎日は

○○「ねぇ北斗！眼鏡外してみてよ！」

『やだよ。』

○○「ねぇ北斗！髪の毛パーマかけてきてよ！」

『嫌だって。』

○○「ねぇ北斗！『だから嫌だって』まだなんにも言ってないもん！それに北斗嫌って言ってもやってきてくれるじゃん。女子からの人気爆上がりだよ??気づいてる？」

『それだけは貴方に言われたくない。』

辛いことは相変わらずあったけど、とっても幸せだった。3人以外にも一緒にいて笑える人ができて。

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