Fall in love with Mr.Kita ページ34
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「北さん!早よ来てくださいよ!」
にこにこと手招きする女の子は、
愛おしい俺の彼女。
「A、ちょっと落ち着きいや」
柔らかく結った髪が風に乗って、彼女のうなじを覗かせた。
なんとなくそれが危ない気がして思わずそんな言葉で諭す。
「だって、北さんとのお出かけ楽しみにしとったんですもん!」
かわいくて危ない、えらいけったいな女や。
幸せを滲ませる彼女を、アバズレとでも呼んでやろうか。
魅力的すぎて、腹が立つ。
何でこの子は、この人はこないに綺麗に笑うんやろ、って思たら、
これは彼女の結晶なんやと気が付いた。
「…ほんま、素敵やなあ」
【反復・継続・丁寧】
俺の心根であるその言葉をずっと続けてきた彼女がたまらなく愛おしくて、
思わず彼女の肩に顔を埋める。
垢抜けて、とびきり可愛く、世の男どもを振り向かせるくらいに
魅力的な女性になったきみは言うまでもなく大好きやけど、
俺の為にと努め続けてくれたきみのほうが百万倍好きやと伝えたら、
どんな反応をするだろう。
「え!ちょ、北さん。どうしたんですか!?」」
照れて知らんぷりしたきみの頬は、こちらからでも分かる。
幼いころに夏祭りで祖母と食べた、
つやつや輝くあんず飴みたいや。
「Aが、世界でいちばん大好きやと思ただけ」
昔きみが小指を絡ませて約束してくれたように、俺もまた、
君とずっと恋し、焦がれて、愛し合っていたい。
俺はきっと、何回でも幾度でも、きみと恋する。
嗚呼その時、きみもまた、俺を好きでありますように。
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パルム(プロフ) - らさん» コメントありがとうございます!確かにそうだな、と考えなおしました。北さんに二度目の好きを洩らした後のヒロインと北さんの展開はご想像していただけると幸いです。これからもっとその人物に寄りそう素敵な小説が書けるように努めさせていただきます。 (2021年8月9日 19時) (レス) id: 7103dc21f5 (このIDを非表示/違反報告)
ら - んー、2回もヒロインに告白させるのは北さんぽくないなぁ、、、せめて2回目は北さんからの方が綺麗なお話になっただろうに少し残念です。 (2021年8月9日 9時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
パルム(プロフ) - 、さん» 教えてくださってありがとうございます!私自身もともと機械などに疎いのですが、うらつくが好きなので投稿させてもらっている次第でした。自分なりに調べてみて、今は外したことになっています。正直すごく不安なので、教えてくださると幸いです。 (2020年8月16日 6時) (レス) id: 7103dc21f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パルム | 作成日時:2020年8月16日 0時