笑って ページ3
・
・
花巻先輩。貴大先輩。
「俺のこと名前で呼んでいいよ」って言われた時、どれだか嬉しかったか知らないでしょ。
Aさん。Aさん。A。
名前を呼べる関係になったのが嬉しくて笑っていたら、「俺はAって呼んでもいい?」って。
クラスの女の子にもこんな距離感なのかな、こんな笑顔を他の子にも見せてるのかなって不安だったけど、なんとなくあなたの中で私は特別なんじゃないかなってなんとなく察していたの。
私が話すときに見つめる目が、すごくあたたかかったから。
帰るときに寄り道してシャボン玉したり、意味もないのにコンビニでお菓子を片手におしゃべりして何時間も時間潰したりしたよね。
ラーメン食べる?とか言って、初めて行ったご飯があまりにも漢らしくて2人で笑ったのも覚えてる。
食べ方綺麗だな、とか店員さんに優しいなとか好きなところをポイントカードで表すならもう貯まってて。
ドアを開けて先に行かせてくれるところが好き。髪を撫でて笑ってくれるところが好き。かっこつけようとしなくてもかっこいいところが好き。
まだその時は片想いだったけど、
こんなに幸せな恋はないって、本気でそう思ってたの。
・
・
20人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:パルム | 作成日時:2024年3月1日 22時