353:素直に ページ38
「あ、あの…私……」
そのあとの言葉が詰まって出て来ない
一番真っ直ぐに向き合いたい人に
素直になることが難しい
無言のままぎゅっと目を瞑っていると
ふいに腕を引っ張られて
足元がよろめいた後に
気が付くと目の前にｳﾆｮｸの胸の前に立っている。
ｳﾆｮｸ「ごめん、ちょっと…じっとしてて」
「えっ、え…え…」
わけもわからず立ったままでいると
微かに手の温もりを背に感じて
身体が、密着するのがわかる
静電気で髪が彼の上着に貼り付くようで
斜め上を見上げようとすると
毛先が放射状に広がった
近い、んじゃなくて
抱き締められているんだと悟った。
ｳﾆｮｸ「ﾄﾞﾝﾍを追ってた子が来てる」
「……は…い」
小さく頷くと顔が肩にぶつかる
緊張からなのか背中の手に力が入った
状況がよくわからない
前に、ｷｭﾋｮﾝにも同じように
抱き締めて守られたときのことを思い出す
それを思うと、この行為自体それほど
特別なことではないようにも感じられる。
ｳﾆｮｸ「…大丈夫だったかな」
「もう、行きました？」
ｳﾆｮｸ「うん。信号渡って向こ…」
彼の胸を両手で押すように体を離す
髪がﾊﾟﾁﾊﾟﾁと微かに音を立てた
きょとんとしたｳﾆｮｸの顔
ｳﾆｮｸ「あ…あの、ごめん^^;」
「…何で、ですか」
ｳﾆｮｸ「ん？」
「今の、する…必要……あります？」
好きで堪らないから
思わせぶりな態度や言動が怖くなる
好きだから素直になれないし
触れることだって、簡単じゃない
異性を容易に抱き締めるのは
文化の違いなのかとさえ思ってしまう。
ｳﾆｮｸ「僕のこと、どう…思ってる」
「…えっ」
投げ掛けた質問が更に質問で返って来る
ｳﾆｮｸ「ﾄﾞﾝﾍの前でAのこと守るって言ったのは嘘じゃないし、でも正直…
抱き締めたいとも思って……」
話しながら彼は照れたように
ﾏｽｸをする上からまた手で顔を覆い隠す
”私のことなんか好きなはずない”
心の片隅でそう思うから
信じ難い気持ちをどこか拭えずにいた
だけど、彼はとても言葉を選び
これほど赤面しているのに
嘘だと思う方がきっとおかしい。
「ｳﾆｮｸさんと一緒にいると…楽しいです」
ｳﾆｮｸ「…ん」
「会えると思うと嬉しいし、会うともっと、本当にすごく…嬉しくて」
ｳﾆｮｸ「それは僕も…同じ」
”同じ”の言葉に脈が早くなった。
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とまと(プロフ) - はるなさん» ありがとうございます(^.^)♪まだ次の章へと続いていきますので、キュンキュンなままかはわかりませんが楽しんで下さると嬉しいです！ (2014年8月19日 0時) (
レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
はるな(プロフ) - とってもキュンキュンさせてもらってます！もうこの物語が大好きです；； これからも楽しみにしてます！ (2014年8月16日 18時) (レス) id: 74df575286 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りえさん» ありがとうございます^o^邪魔があるからウズウズ楽しい、っていうのもあるんですけどねｐｑぎゅはどう思ってるんでしょうね…(´･_･`) (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - えしかさん» ありがとうございます^^この「早くくっついて！」ていう感じ…私も楽しいです。笑 コメントでやる気出る単純な人間なので、お陰様でがんばれてます♪またのぞいて下さい(･o･)♪ (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 星猫さん» 星猫さん！ありがとうございます(*^^*)そんなそんな…私こそいつも星猫さんの言葉でがんばれてましたよヽ(；▽；)ノまだ道のりは長いので、ついてきて下さいね♪ (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
| 作者ホームページ：http://twitter.com/Its_U_hyuk
作成日時：2013年7月16日 11時
