331:繰り返す単語 ページ16
───…‥
ﾚﾅとｳﾆｮｸは何やら内緒の話をしてる
飲み物を渡しに行くのを口実にｻﾎﾞる気なのかと
呼びに行っても戻る気配がない
自分のことを言われている気がして
知りたいようで聞きたくない、二人のやりとり。
ﾄﾞｱﾉﾌﾞに手を掛けながら立ち止まり
さり気なく聞き耳を立ている自分が
3秒前の考えと矛盾している
ﾐﾇ「帰らないの？」
「え…っあ、ううん。ごめんね、先に上がります」
ﾐﾇ「お疲れさま」
彼の言葉に急かされるように店を飛び出すと
白い息と共に飛び込んでくる
暗闇の街灯の下に見える二つの影
「ｳﾆｮｸさん」
ｳﾆｮｸ「は、早っ…早かった…ね」
慌てふためいているのがわかる
なぜか私にも理由のわからない緊張が走る
理由のわからない、緊張が。
「もう…ﾚﾅが来ないからほとんどﾐﾇくんに任せて来ちゃったよ」
ﾚﾅ「ごめん、ﾋｮｸに構ってたらつい」
ささやかな二人のｱｲｺﾝﾀｸﾄ
私が現れると意外とあっさり戻っていくﾚﾅ
”おばさん”だなんて笑いながらも
本当はどこかで二人きりになることに怯えてる
隣を見れば彼が居て、一緒に歩き出している
それだけでもう充分で
余計なことを考える必要はないのに
ふと手を差し出されて目が合った
ｳﾆｮｸ「…手、繋ご」
言葉よりも先に繋がれている指先
誘う言葉ではなくてすでに
捕えられている状態で”NO”の選択肢はない。
ｳﾆｮｸ「お腹減ってる？」
「…ちょっとだけ」
ｳﾆｮｸ「何食べようか」
彼が腕を振って歩くから
手を繋ぐ私の腕も、同じように揺れる
沈黙の中で心地良く自分の鼓動が全身に伝わる
ｳﾆｮｸ「…これﾃﾞｰﾄだよ」
顔を向け、表情を変える余裕すらなく
ただそれに耳を傾けた
ｳﾆｮｸ「聞いてる？ﾃﾞｰﾄだよ、ﾃﾞｰﾄ」
嫉妬するだとかﾃﾞｰﾄだとか
疑いたくなる言葉のときこそ彼自身が
私を信じさせるように繰り返してる
「…はい」
ｳﾆｮｸ「だから、もうちょっと楽しそうな顔してくれる？」
そう言って繋がれた手をこれでもかというくらい
速く振って笑っている彼は
じっと黙るような隙を与えてくれない
思わず、吹き出してしまいそうになる
ｳﾆｮｸ「ﾃﾞｰﾄは楽しむものだよ」
また口にしたその単語の響きはなかなか悪くない。
332:だから、今-EH side→←330:おばさん-EH side
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とまと(プロフ) - はるなさん» ありがとうございます(^.^)♪まだ次の章へと続いていきますので、キュンキュンなままかはわかりませんが楽しんで下さると嬉しいです！ (2014年8月19日 0時) (
レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
はるな(プロフ) - とってもキュンキュンさせてもらってます！もうこの物語が大好きです；； これからも楽しみにしてます！ (2014年8月16日 18時) (レス) id: 74df575286 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りえさん» ありがとうございます^o^邪魔があるからウズウズ楽しい、っていうのもあるんですけどねｐｑぎゅはどう思ってるんでしょうね…(´･_･`) (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - えしかさん» ありがとうございます^^この「早くくっついて！」ていう感じ…私も楽しいです。笑 コメントでやる気出る単純な人間なので、お陰様でがんばれてます♪またのぞいて下さい(･o･)♪ (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 星猫さん» 星猫さん！ありがとうございます(*^^*)そんなそんな…私こそいつも星猫さんの言葉でがんばれてましたよヽ(；▽；)ノまだ道のりは長いので、ついてきて下さいね♪ (2014年5月27日 23時) (レス) id: 4f0dfed52e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
| 作者ホームページ：http://twitter.com/Its_U_hyuk
作成日時：2013年7月16日 11時
