489:恋人未満(4) ページ35
「あ、あの…ｵｯﾊﾟ？」
不思議と彼の機嫌を察したように
勝手に口から出てきた呼び慣れない呼び方
笑いかけながら瞬きをしてみる
「ﾐﾇだったけ、大学生。Aのこと好きそうだし」
「私は何とも思ってないですよ？」
「近くにいるのが嫌なんだよ！自由に、しかも定期的にAと会えるし」
”さっき来たとこ”なんて言いながら
私たちのやり取りでも見ていたような言い草
好きと言ってくれる前も、後も
彼は嫉妬の表現がわかりやすいし隠さない。
「心配しないで下さい。私がどれだけｵｯﾊﾟのこと好きだったか、わかってないでしょ」
「っそうじゃなくて！あいつが危ないの！」
「だから！大丈夫ですって。ﾐﾇくんは、優しくて良い子ですよ」
興奮気味の彼と言い合っているとまた電話が鳴る。
「さっきも鳴ってました、2回くらい」
ｳﾆｮｸ「…みたいだね」
「どうぞ。出て下さい」
お構いなく、というつもりで言ったのに
私にも自分と同じように嫉妬して欲しいのか
”誰だか気になる？”とこっちを見ながら問い掛ける。
「もうっ、そうじゃなくて！急用かもしれないですよ」
ｳﾆｮｸ「どうかなぁ」
「何が言いたいんですか」
悪戯っぽい顔に少し呆れていると
ふと、思いも寄らない言葉が返ってくる
ｳﾆｮｸ「ﾐﾖﾝ……だったら。どうする？」
「えっ」
ｳﾆｮｸ「ﾐﾖﾝからの電話だったら。それでも出てもいい？」
「…それは、」
言葉に詰まる
ﾄﾞｷｯとして胸が苦しなるのと同時に視界が悪くなる
濁るように、それは溢れて
震え出す口角の横を通り過ぎては落ちた
”実はまだﾐﾖﾝさんと繋がってたらどうするの？”
”ﾐﾖﾝからの電話だったら…”
それだけは、考えたくもない。
「………っ！」
ｳﾆｮｸ「Aっ、えっ、あ…ちょっ……」
どうにも涙が止まらなくて言葉を発することも
話すこともままならなくて
”ﾐﾖﾝさんからの電話だったら出ないで”
そう素直に言えばいいだけのことが
どうしてできないのか、自分でもわからない
”ちゃんとした言葉が欲しいじゃん”
ﾚﾅの言う通り…本当はそうなんだ
もう他の誰とも何もないから、付き合おうだとか
その確かな言葉が欲しくて欲しくて
それなのに否定されるのが怖くて
面倒臭い女にもなりたくなくて
結局何も言えなくて彼の前でただ泣いている。
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ゆうか - 3日前から寝る間も惜しんで読ませていただいています！ほんっとうにドキドキしたり泣いたり、、、とても楽しませてもらっています！ (2016年8月26日 0時) (
レス) id: 7dbae097be (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - おかめさん» こんにちは、ありがとうございます(^o^)夜寝る前の癒しになるよう、適度に更新できるようにがんばりますm(_ _)m (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - ともこさん» こんにちは。ラブラブな感じで多少は描けるようにがんばります(^o^)！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りんさん» こんにちは、優しいお言葉ありがとうございます(^o^)！生活の隙間でちょこちょこ書きながらがんばります！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - MOONさん» こんにちは！ドキドキやらハラハラやら色んな爆弾を抱えながら書いています(｡-_-｡)笑 また見守っていただけると嬉しいです！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
x他1人 | 作成日時：2015年8月1日 23時
