479:一途さ ページ25
車内に温かい空気が流れ込む
彼が私に話したいことというのが
どうしても前向きな意味には捉えられない
重なる冷たい手と、”話したい”と言いながらも
どこか戸惑うような瞳を反らせない。
ｳﾆｮｸ「何か…なんていうか。
会ってみたら、この人のこと本当にすごく好きだったんだなって…思い出した」
そう話しながらふいに俯く彼に
刺されたように鋭い痛みが身体を走る気がした
ｳﾆｮｸ「嫌いになったわけじゃないから、仕方ないんだろうけど」
唾を飲み込む音が響くように
ひとつひとつの言葉を、確実に受け入れていく
ｳﾆｮｸ「出会った頃のﾐﾖﾝは、僕のことなんて浮ついた芸能人としか思ってなかった。
ﾃﾚﾋﾞもあまり見ないって言ってたし…父親が厳しくて見せてくれなかった、とも言ってたかな。
会ったりするようになって…
いや、”会ってくれる”ようになってからは振り回されっぱなしで。周りのみんなに反対されて」
振り返りながら笑みを浮かべている
辛いことを話しているようでどこか楽しそうで
ぐっと覚悟を決め、手を離そうとするのに
どうしてか手の力が入らない。
ｳﾆｮｸ「興味を持ってもらってるんだろうなって、多少期待しながら会うときもあった。
今思えば、僕の好きなものも嫌いなものも知らないなって感じることばっかりだったのに……それなのに…
すごく好きだった」
改めて彼の一途な姿や想いに触れると
とても素敵に思う半面、自分じゃないことが辛い
ｳﾆｮｸ「A」
「……はい」
どうしよう、泣きそう
彼女の話を聞いただけでさっきまでの自信は
一気に粉砕されていって
そばにいたいと
さっき何としても車を出るべきだったと悔やむ。
やっぱり手の力は入りそうにない。
ｳﾆｮｸ「僕のことを好きになることは一生無いって」
「そんなこと、ない…」
ｳﾆｮｸ「ううん。今までも好きだと思ったこと無いし、これからも無いってきっぱり言われたよ」
「えっ……」
間抜けな声が出る
重ねた手にぬるい滴が落ちてきて
恐る恐る、顔を上げると彼の涙が目に映った
ｳﾆｮｸ「ごめん……こんな話しして」
涙を拭う姿に、呆然と言葉を失った。
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ゆうか - 3日前から寝る間も惜しんで読ませていただいています！ほんっとうにドキドキしたり泣いたり、、、とても楽しませてもらっています！ (2016年8月26日 0時) (
レス) id: 7dbae097be (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - おかめさん» こんにちは、ありがとうございます(^o^)夜寝る前の癒しになるよう、適度に更新できるようにがんばりますm(_ _)m (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - ともこさん» こんにちは。ラブラブな感じで多少は描けるようにがんばります(^o^)！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りんさん» こんにちは、優しいお言葉ありがとうございます(^o^)！生活の隙間でちょこちょこ書きながらがんばります！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - MOONさん» こんにちは！ドキドキやらハラハラやら色んな爆弾を抱えながら書いています(｡-_-｡)笑 また見守っていただけると嬉しいです！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
x他1人 | 作成日時：2015年8月1日 23時
