478:涙の跡 ページ24
はっきりと表情は見えないけれど
私が突然車に乗り込んで来たことに喜んだり
ましてや驚いた様子もない
「あの…」
何も悪いことはしていない
だけど声を掛けることも躊躇う、この妙な感じ。
「あの、何かｳﾆｮｸさんと連絡がつかないって…ｲﾄｩｸさんが言ってたみたいで、その」
彼は返事もせずに俯いたままで、私は瞬きが増える
「寒く……ないですか」
有無を聞かずに車のｴﾝｼﾞﾝを掛ける
本当は沈黙に耐えられなかった
少しの音、何てことないつまらないﾗｼﾞｵでいいから
この空間に生じる気まずさを誤魔化したかった。
「あっ、あ！あっちにﾄﾞﾝﾍさん達も来てるし…呼んで来ますね。私は……これで」
青いｽﾄｰﾙをｳﾆｮｸに渡して会釈をした
ﾄﾞｱに手を掛けそのまま出ようとすると
車内よりもっと冷えきった手に左手を掴まれる
怖くて逃げようとする臆病な私を
どこかで強く信じていたはずの私を逃さない冷たい手
ｳﾆｮｸ「……ﾐﾖﾝに会って来た」
心臓が跳ね上がるようにﾊﾞｸﾊﾞｸと音を立てる。
この話から逃げていた
ﾄﾞｱの方を向いたままで、私は振り返ることができない
こんなときﾄﾞﾝﾍが無邪気な笑顔で
声を掛けに来てくれたらいいのにと強く思った。
ｳﾆｮｸ「ちょっと…気持ち整理しようと思ってたら電話に出る気分じゃなくて。心配かけてごめん」
一見、いつもの優しい彼のままのようで
だけど”気持ちを整理”なんて言葉で
余計に不安は膨らむばかりでぎゅっと目を閉じる
ｳﾆｮｸ「みんな心配してたかな」
「…はい」
ｳﾆｮｸ「ﾄﾞﾝﾍと一緒に居たの？」
「いや…ｷｭﾋｮﾝさんと」
ｳﾆｮｸ「……そっか。ｷｭﾋｮﾝと」
「あの、二人とも外にいるので呼んで来ますねっ…」
明るく取り繕って向き合って見た彼の顔
頬に微かな涙の跡が見える
「ｳﾆｮｸ…さん」
ｳﾆｮｸ「今は…、Aと話がしたいんだ」
冷たいその手が私の両手を包む。
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ゆうか - 3日前から寝る間も惜しんで読ませていただいています！ほんっとうにドキドキしたり泣いたり、、、とても楽しませてもらっています！ (2016年8月26日 0時) (
レス) id: 7dbae097be (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - おかめさん» こんにちは、ありがとうございます(^o^)夜寝る前の癒しになるよう、適度に更新できるようにがんばりますm(_ _)m (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - ともこさん» こんにちは。ラブラブな感じで多少は描けるようにがんばります(^o^)！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りんさん» こんにちは、優しいお言葉ありがとうございます(^o^)！生活の隙間でちょこちょこ書きながらがんばります！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - MOONさん» こんにちは！ドキドキやらハラハラやら色んな爆弾を抱えながら書いています(｡-_-｡)笑 また見守っていただけると嬉しいです！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
x他1人 | 作成日時：2015年8月1日 23時
