477:車の中のひと ページ23
「あ、あれ…って」
遠目に見えるそれは、おそらくｳﾆｮｸの車
店を飛び出して来てから予想以上の早い発見に
私たちはきょとんと立ち尽くす
「間違い、ないですよね？」
ｷｭﾋｮﾝ「うん。こんなところにいるって…」
「何でだろう……」
驚いた様子を見せながらも彼は笑って
誰かに電話を掛けてｳﾆｮｸの居場所を伝えている
ﾊｻﾞｰﾄﾞﾗﾝﾌﾟが点いていない
近付いて見てみると車は停車しているだけで
ｴﾝｼﾞﾝも掛かっていないのがわかる。
ｷｭﾋｮﾝ「もしかして誰も乗ってない？」
「わからないです」
何故だか急にﾄﾞｷﾄﾞｷとしてくる
彼に何かあったのかもしれないというだけで
無条件に探さなければと思ったのに
”現実”を突きつけられるような気がして
足が今にも震え出しそうだ。
ﾋﾁｮﾙ「運転席に、ｳﾆｮｸが乗ってる」
「っ……ﾋﾁｮﾙさん？！」
ﾋﾁｮﾙ「反対車線走ってたら見えて…今、ﾄﾞﾝﾍが車停めてこっちに向かってる」
走って来たのか、少し息を切らしている
”来るの早いですね”とｷｭﾋｮﾝが声を掛けるのを見て
さっきの電話の相手を察した
ﾋﾁｮﾙ「こんな冬の夜に寒い車の中にいるなんて…あいつ死ぬつもりかよ」
「ま、まさか！」
ｷｭﾋｮﾝ「もしかして隣にﾐﾖﾝとか乗ってないよね」
「ま、まさか…そんな……」
二人の戯言を受け流しながら
ゆっくり一歩ずつ車のそばへと歩いて行く
まさか、なんて言ってみたくせに
”隣にﾐﾖﾝとか乗ってないよね”
少しﾘｱﾙに思える言葉に足が怯みながらも
車の横まで来ると中にいるｳﾆｮｸの姿がぼんやり見えて
他に誰も乗っていないことに安堵する。
ﾋﾁｮﾙ「行け」
「えっ、行けって……私ですか？」
訴えかけるような目でじっと見つめられる
誰もが心配して集まって来ている中
一番はじめに私が声を掛けてもいいのか躊躇う
ううん、そうじゃなくて
正直少し怖いせいで他の誰かに行って欲しい。
ﾋﾁｮﾙ「いいから行け」
「え、えっ…でも！」
いきなり助手席のﾄﾞｱを開けると
身体を叩かれるように半ば無理矢理に押し込まれて
ひんやりとした車内へと乗り込んだ
あまりに強引なやり方に
背中もお尻もじんわりと痛い気がする。
「痛っ…」
ｳﾆｮｸ「…A」
「えっと、あっ、あの…ごめんなさい、急に」
うずくまって少し掠れた彼の声に瞬きをした。
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ゆうか - 3日前から寝る間も惜しんで読ませていただいています！ほんっとうにドキドキしたり泣いたり、、、とても楽しませてもらっています！ (2016年8月26日 0時) (
レス) id: 7dbae097be (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - おかめさん» こんにちは、ありがとうございます(^o^)夜寝る前の癒しになるよう、適度に更新できるようにがんばりますm(_ _)m (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - ともこさん» こんにちは。ラブラブな感じで多少は描けるようにがんばります(^o^)！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - りんさん» こんにちは、優しいお言葉ありがとうございます(^o^)！生活の隙間でちょこちょこ書きながらがんばります！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - MOONさん» こんにちは！ドキドキやらハラハラやら色んな爆弾を抱えながら書いています(｡-_-｡)笑 また見守っていただけると嬉しいです！ (2016年8月14日 23時) (レス) id: 423100b732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと
x他1人 | 作成日時：2015年8月1日 23時
