あなたの声に溺れて 3

94話_side叶 ページ3

本「やっほ〜にいやん！葛葉も来とったんか〜」


笹「2人とも暇人なんか」


葛「お前もなんだかんだほぼ毎日来てるだろうが」


赤「もう〜喧嘩しないでよ！」


り「Aちゃぁ〜ん！今日はりりむが可愛いヘアピン持ってきたからつけてあげるね！！」


椎「かなかなぁ、お腹空いた〜」


叶「何か食べてから来るってことしないの？(笑)」














Aちゃんがいると必然的にゲーマーズが集まる


今まではよっぽどのことが無い限り全員揃うことはなかったんだけど







彼女が入ってきてからというもの


頻繁に顔を合わすことが増えていて


僕としては


同じ時期を過ごしてきた仲間と疎遠になることなく集まれていることが嬉しくて


彼女には感謝しっぱなしだ














本「今日は顔色ええな〜Aちゃん！」


葛「お、わかる？」


赤「ほんとだ！可愛い！」














そう言ってみんなで顔をつついたり手を握ったり


普通なら嫌がりそうなことだけど


当の本人は気持ちよさそうに眠ったままだ
















叶「……早く、起きないかなぁ」















Aちゃん


君は今なにを考えて


どんな夢を見てるのかな











目が覚めたら


僕に教えて欲しいな















笹「みんな小腹空かんか？」


葛「まぁ……多少」


赤「下の売店で何か買ってくるよ！」


り「りりむお菓子食べたい！」


椎「あてぃしも一緒に行こうかな」


本「にいやん何かいる？」


叶「じゃあ、お言葉に甘えて紅茶でも飲もうかな」
















そしたら行ってくるわ〜と


ばねさんとしいしいが出ていこうとして


しいしいが


握っていたAちゃんの手を離そうとした
















その時だった














・













椎「えっ」


赤「どうしたの？」


椎「手が…離れな…」


















『………………ぅ、ん…………ぃかな、で』

















全「「「「！？！？！？！？」」」」















叶「A、ちゃん…………！！」













葛「おい！！！A！！！！！」


赤「せ、先生！先生呼んでくる！！」


笹「Aちゃ、」


















彼女は、ゆっくりと目を開けた


その綺麗な瞳に


僕としいしいが映っていた














久しぶりに見たその瞳は









やっぱりとても綺麗だった

95話→←93話_side葛葉

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す