あなたの声に溺れて

15話_雪山人狼2 ページ16

笹「それじゃ、始めるかぁ！！」

7人「よろしくお願いします！」







いよいよ始まった雪山人狼

私の画面に映し出された「サバイバー」の文字




このゲームは6人のサバイバーがリソースなどを集め
建物を修理したりしながらこの雪山から脱出するため
危険な荒野を散策する


そしてその脱出を邪魔するのが「トレイター」だ





つまり私はトレイターに邪魔される側ということ

上手く脱出できるといいな…







椎「Aちゃ〜ん、あっち一緒に行こうやぁ」



『いいですよ！でももう1人くらい欲しいですよね』



不「姫たち、一緒に行きましょうか！」



『………』



不「…トレイターじゃないよ？」



椎「いや怪しすぎやろ(笑)」






しいちゃん先輩と散々疑った挙句、結局一緒に行く事になったふわっちTVさん




椎「ベリーある〜」



『あ、これ2人じゃないとダメなやつだ。ふわっちTVさん〜これ一緒に〜…ってあれ？』



さっきまでお喋りしてたふわっちTVさんの姿がない





椎「どしたん？」



『いや、ふわっちTVさんがいなくて…』



椎「やっぱトレイターだったって！絶対！」



『うーん…でもちょっと心配なので見てきます！』



椎「優しいなぁ…あ、あてぃしも行く」








直前まで話していたので遠くへは行ってない気がするしこれは私の勘だけど、今回のふわっちTVさんはトレイターじゃないような…




『え……ふわっちTVさん…？』



しばらく歩いた先である人を見つけた


目の前にはふわっちTVさん……の死体があった



『う、うそ…し、しいちゃん先輩！ふわっちTVさんが…！！！！……しいちゃん先輩？』








いない。誰もいない。


うそうそうそ怖すぎじゃん。







『だれかっ…怖いよぅ…』









叶「東雲さん！！！」







…王子様なのかこの人は




『叶さん！！！！！(泣)』



叶「大変なんです！！しぃしぃが熊に襲われて…！」



『そんな…！早く助けに行かなきゃ！』



叶「2人で一緒に助けに行きましょう！」









叶さん頼もしいなぁ

ってそんなこと考えてる場合じゃない！

しいちゃん先輩を助けないと！







助けないといけないんだけど…







どうして叶さんは急に立ち止まったんだろう





『か、なえさん…？』



叶「ごめんね東雲さん」






・







叶「今、楽にしてあげるから」








画面の中の私が、雪の上にゆっくりと倒れた。

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