浮気されたから仕返した【稲荷崎】

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『最悪やな』


「しー」


風呂から上がりリビングに戻ると
口に人差し指を当てている倫太郎の肩に
頭を預けながら寝ている治君が…


お前ら付き合ってんのか


『はぁ、しゃーない
倫太郎、治君運ぶの手伝って』



治君を私の部屋に運んでベットで寝かせてあげた



「ふぁ、俺も眠たくなってきた」

『そろそろ帰る？』



もうええ時間やしな
治君は任せろ
あんなんでっかい子供や


「それ本気で言ってんの？」



あら、



『怒ってる？』



「治にあんな事されたのに
2人きりにするわけないでしょ
それとも、されたいの？」



『なっ！ちゃうわ！』



「そもそもAは危機感なさ過ぎ」



はぁ？危機感ぐらい持ってますわ！



『治君はもうあんな事やってこえへんって
大丈夫大丈夫』



「男舐めすぎ」



『…！』




口には温かい物が

それが倫太郎の唇と理解するのは早かった



「ね？」


『な、何するんや』


「俺たち人には言えない事した仲なんだろ？」


『！！』


自分のアホ！
なんであんなこと言うたんや…



「もっかいしとく？」


『あんた調子乗りすぎ』


「ケチ」



誰がケチや



『帰る気ないなら風呂入ってき
どうせ服とかさっき取ってきたんやろ？』


「じゃ遠慮なく」


角名はズカズカと風呂に入っていった

本当に遠慮しないんだね…




ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ



誰こんな時間に


"宮 侑"


心臓がバクバク音を立て始めた


治君が泊まってること話した方がええんかな
つかもう出ん方がええんやろか


とりあえず切っとこ
スマホ画面を操作し拒否ボタンを押したはずやった



"あ、もしもし？"



出てしまった…アホか私
スマホ初心者か？
何で応答ボタン押してまうねんアホ



『も、もしもし、どうした』


"いやサムのアホが
お前んち行ってから帰ってこえへんから
まだおるんかな思ってな！"


あ、なんだ治君がおることは知ってるんや


『あぁ、治君、寝てしもてさ
夜も遅いし、うちで預かるわ』


"すまんなぁ、
ま、サムは飯にしか興味ないし大丈夫か笑"


いやいや大丈夫ちゃうわ
襲われかけたわ

つか彼女の家に他の男居ていやじゃないんか

やっぱ私に飽きてたんか…






私ばっかり好きやったんやと思うと
気づいたら目に水が溜まっていた

ｶﾞﾁｬ




が、すぐ引っ込んだ



「ふぅ、あっつ
Aお茶もらうね」




はぁぁ？タイミングな




"A？誰かおんの？？"







「あ、やべ」







おいィィィ

黙ってろよチベスナ

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