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〜貴方 side〜
一学期期末テスト。
学年順位5位
クラス順位2位
「Aすごいね」
隣の研磨は貼り出された順位の紙を見たのかそう言った。
『いや……うーん……』
誰かに何か言われるわけじゃないけど
テストは学年3位以内を目指してるからあんまり、良くなかったかな……
クラスでも1位になれなかったし……
「おれがこんな順位取ったらお母さん赤飯炊くレベルで喜ぶのに」
『……ふふっ、確かに炊いてそう』
研磨、真顔で言うから思わず笑っちゃった。
もうすぐで梅雨。それが終わったら夏。
暑い暑い夏。
てつくんと、音駒で過ごす最後の夏が来る。
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「清野、さん」
とある日の朝。
研磨がまだ教室に来る前の時間、勉強していたら不意に声をかけられた。
振り向いたら初めて見る女の子数人が私の机を囲うように立っていて。
学年別で分かれている上履きの色を見る限り同級生だ。
みんな可愛い。
『え、はい……』
「あの、黒尾先輩と仲良いよね!?」
『え……?』
ひとりの女の子が顔を輝かせてそう言った。
ドキッ、って
心臓が嫌な音を立てる。
『そ、うです』
「私、3組の五十嵐っていうんだけど、昨日の体育で黒尾先輩のクラスと体育館被って、バレーしてるの見て一目惚れしてさ!」
「かっこよかったよね!!」
「ね! 身長高いかったし!」
「初心者には優しーくパスしてたり!」
……いや、だな
「黒尾先輩の連絡先教えてくれない?」
綺麗に笑うその子を見て
胸が痛くなる。
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ChachaY - ストーリがもう最高です!!黒尾大好きなのでとっても満足しております!なんか言葉に出来ないほど好きです!これからもがんばってください! (2月10日 19時) (レス) id: f1e76f7be4 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 更新うれしいです!これからも応援しています! (2月6日 3時) (レス) @page29 id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 初コメ失礼します!夢主ちゃん可愛すぎません!?私得すぎる...これからも愛読させていただきます...!頑張ってください! (2月3日 12時) (レス) @page17 id: ea9d7cae20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルカ | 作成日時:2024年2月1日 0時