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〜貴方 side〜
人がほとんどいない美術室でキャンバスに向かう。
塗りかけの油絵具がようやく固まった。
私は椅子に座って綺麗とは言えないパレットと筆を手に取る。
放課後の騒音を聞きながら。
陸上部のランニングの声を聞きながら。
吹奏楽部の練習の音を聞きながら。
野球部のバットにボールが当たる音を聞きながら。
私は絵を描く。
昔から絵を描くのが好きだった。
中学で美術部に入ってから
高校でもそのまま美術部。
今は春に見た桜の絵を油絵具で描いている。
本当はもっとはやく完成させたかったけど思ったより時間がかかってしまって。
でももうすぐで完成かな。
完成したらてつくんと研磨に見せよう。
ふたりは私が描いた絵を昔から褒めてくれるから。
……って描いてたら
気づいたら外が暗くなっていた。
やば……！！
お母さんに連絡してない！！！
とスマホを開くと
お母さん：部活？
お母さん：暗くなったから鉄朗くんたちに送ってきてもらってね
お母さん：夜ご飯ラップして置いとくから
ってメッセージ入ってた……
せっかくお母さんがご飯作ってくれたのに
出来たて食べれなかった……ごめん……
私はお母さんに謝罪のメッセージを送る。
少しだけまた描き足して、19時前、校舎の鍵が閉まるギリギリに教室を出た。
走って体育館へ向かう。
明日からゴールデンウィーク。
バレー部のみんなは合宿。
……なのを忘れていた。
『……え……』
外に出ていつもバレー部が使っている体育館の明かりがついていなくて
立ち竦んでしまった。
え……
今日ってそんなはやくバレー部の部活終わるっけ……？
私は慌ててスマホを取り出しててつくんに電話をかけた。
すると1コール目ですぐに「もしもし？」と声が聞こえてきて。
『……てつくん、もう部活終わった……？』
「え、うん。今日は6時半に終わって今帰ってるよ」
『……そっか』
てことはもうそろそろ家に着く頃じゃん……
いっか。ひとりで帰るくらいなんてことない。
お母さんもみんなも過保護過ぎるだけだよ。
私はもう高校生だし大丈夫。
だから『ごめんなんでもない』と言って電話を切ろうとした。
なのに
「A今どこ？」
てつくんが、私のことを見透かしたみたいにそう言うから＿＿
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ChachaY - ストーリがもう最高です！！黒尾大好きなのでとっても満足しております！なんか言葉に出来ないほど好きです！これからもがんばってください！ (2月10日 19時) (
レス) id: f1e76f7be4 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 更新うれしいです！これからも応援しています！ (2月6日 3時) (レス) @page29 id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主ちゃん可愛すぎません！？私得すぎる...これからも愛読させていただきます...！頑張ってください！ (2月3日 12時) (レス) @page17 id: ea9d7cae20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルカ | 作成日時：2024年2月1日 0時
