検索窓
今日:45 hit、昨日:11 hit、合計:71,821 hit

56 ページ6

.




〜五条 side〜

「俺が前世でAを置いていっちゃったから、また俺がいなくなったらどうしようって思ってるの?」




そう言うと、Aは腕の中で小さく頷く。




「ごめん……俺もう絶対、Aの前からいなくなったりしないから」

『そんなの、っ、……分かんないじゃん!!』




突如Aは俺の腕の中で叫ぶ。




そんなAを強く抱き締めた。




なんでそう思うの。


俺はもう、




「いなくなんない」




「絶対、Aのこと置いていったりしない」




Aは俺の腕の中で動かなくなった。


体を離してAの顔を覗くと
声も上げずただ涙を流すA。


顔を合わせたくないのか下を向くけど

俺はAの両頬に触れて上を向かせる。



伝わってほしいから。




「ごめん……勝手にいなくってごめん」

『……っ、』

「もう絶対、Aのことひとりにしないから」




俺がそう言うと


Aは目を丸くして




『っ、やだッ!!』




俺を突き放した。

突然体を押され、俺は後ろに手をつく。



Aは立ち上がって俺から距離を取った。




『嫌だ、ちがう……違う。ごめん悟……っ』




両手で顔を覆ってAは言う。


その腕から涙が流れて

ポタポタと床に落ちていく。




「A、なんでAが謝るの……?」

『私が、悟のことひとりにした……っ!!』

「……なんでそんな風に思うんだよ」




俺がそう言うとAは顔を上げた。


涙を流しながら
絞り出すように




『……悟が、言ったんじゃん』




そう呟くA。


そしてAはハッとして




それから頭を押えてしゃがみ込んだ。


俺はソファーから降りてAの背中に手を添えた。




「A……? 頭痛い?」

『……わ、たし、私……どうやって、……っ』




混乱している

Aはぎゅっと目を閉じて苦しそうに息を吐いた。



それから数秒、痛みに耐えるみたいにAは固まって


ゆっくりと顔を上げる。




「A、」

『…………私、どうやって、死んだの……?』




.

57→←55



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
487人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , さしす組   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆかり(プロフ) - このまま結婚して、子供産まれるまで書いて頂くことは可能でしょうか? (11月21日 22時) (レス) @page33 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 少々遅れましたが、完結おめでとうございます!前世で幸せになれなかった二人が来世では幸せに生きていけると分かったときには涙が止まりませんでした。これからの二人の幸せをずっと願っています。 (11月21日 1時) (レス) id: 26843e8005 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - 夢主ちゃんと五条、、ずっと二人で幸せに過ごしてくれ、、!!完結おめでとうございます!!! (11月19日 21時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃにゃ(プロフ) - 涙腺崩壊しました。ずっとずっと幸せを祈ってます! (11月19日 17時) (レス) @page29 id: 33d0eba731 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃひゃひゃしゃしゃ - 神すぎますた (11月19日 16時) (レス) @page29 id: 540adac644 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハルカ | 作成日時:2023年11月16日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。