手を、2【五条悟】

《ハジメテノ(？)》 ページ30

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〜貴方 side〜

悟：今日体調どう？



と連絡が来たのが17時30分。


病院から退院して数日。

元の生活にゆっくりと慣れている最中にきた悟からの連絡。


大丈夫だよ
と返すと、すぐに既読がついた。



悟：よかった
悟：今日の夜暇だったら俺ん家こない？



ドキ、と心臓が音を立てる。


スマホを見て固まっていると、夏油くんが不思議に思ったのか
「どうしたんだい？」と顔を覗かせた。




『あ、……悟が、夜家来ない？ って言ってて……』

「……行ってきたら？」

『……いいの？』

「うん。だって悟とAは付き合ってるんだろう？」




夏油くんはニコリと笑ってそう言う。


付き合ってる……そっか……



行きたい、と返信すると
迎えに行くから行っていい時間だけ教えて、と。



私：今から夜ご飯食べるから7時くらいでもいい？
悟：いいよ
私：ありがとう



退院してからまともに悟と話してないな

久しぶりだな




「行くのかい？」

『あ、うん。ご飯作って食べたら行ってくる』




急いでご飯を作ってテーブルに並べる。




「悟のところで食べたらよかったのに」

『んーん。夏油くんと食べるために作ったんだから夏油くんと食べるよ』




椅子に座って手を合わせた。


何気ない会話、仕事の話、これからの話
色んなことを話しながらご飯を食べて、2人で洗い物をして




『……たぶん、泊まるかも』

「分かってるよ」




軽くメイクを直して




「薬は持った？」

『うん』

「何かあったら夜中だろうとなんだろうと電話するんだよ？」

『分かった』

「行ってらっしゃい」

『行ってきます』




夏油くんに見送られ、部屋を出た。




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